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チーム力発揮の鍵、フォロワーシップのすすめ。

2023.06.27

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新年度がスタートして、もう第1四半期が過ぎようとしています。皆さんはチームビルディングを良好な形でやり遂げたでしょうか? 今回はチーム力発揮の基盤となる、フォロワーシップについて、その重要性とあり方についてまとめました。

フォロワーシップとは何か。

フォロワーシップとは、組織やチームの一員としてリーダーをサポートすることをいいます。フォロワーはリーダーが示す目標や方向性に沿って従って行動し、リーダーやチームに貢献します。

ただし、リーダーの言いなりになればよい、というわけではありません。リーダーの考えや方針が不適切だと思った場合はそれを指摘することも大切です。また、自分の意見やアイデアを積極的に発信することも求められます。「フォロワー」という語感だけを拾うと、ひたすらに従う人の様子を思い浮かべて誤解を招きそうですが、実は、フォロワーシップの本質はリーダーや仲間へのフィードバックも含めた「組織貢献」なのです。

リーダーが示すチーム目標は組織の目標達成に向けた、自チームの目標数値であり、行動目標です。つまり、リーダーは組織目標を達成するためにメンバーにチームの目標を示しているのであり、そこを誠実に捉えると、メンバーのフォロワーシップは、リーダーを据えたうえでの組織に対するフォロワーシップだといえます。

フォロワーなくしてチームは動かない

ところで、皆さんは「うちのリーダーの指示はイマイチだな」とか、「となりの課長がうちのリーダーだったらな」みたいなことを、思ったことはありませんか? 組織は色々な事情で運営されているので、リーダーと呼ばれる人がすべて優秀とは限らず、また、優秀なリーダーであっても常に完璧でいられるわけではありません。

すこし考えればそれは当たり前のことなのですが、部下である自分の立場に捉われてしまうと、つい愚痴をいって拗ねたり、ごねたりしてしまいます。しかしそれは時間の無駄以外の何ものでもありません。

例えば、優秀なリーダーの指示であっても、取り組むフォロワーの力が不足していれば、その指示は絵に描いた餅となってしまいます。結局のところ、フォロワーがいなければチームは前にも後ろにも進まないのです。

そうした意味で、リーダーとフォロワーは相互依存的な関係にあるといえます。リーダーがフォロワーをリードし、フォロワーがリーダーを支えることで、チームが目標達成に向けて歩みを進めます。リーダーとフォロワー、あるいは、フォロワー同士が協力しあってはじめて、チームの効率性や効果性が高まるといえます。

優秀なリーダーより、勇敢なフォロワー。

さて、「いまいちなリーダー」のもとで愚痴の一つも言いたいという、あなた。

まずは誰にでも欠点や限界があることを認識すべきです。そして、リーダーの立場や、リーダーの立場に立たないと見えてこないチームの懸念点にも思いをはせましょう。リーダー以下数人のメンバーのうちの一人であることが、自身の視界を曇らせ邪念を抱かせているかもしれません。

しかし、やはりどうしても不出来なリーダーであるのだとしたら、他のメンバーと協力し、リーダーの先にある「組織」に向けて積極的に貢献する意識が大切です。

学びは、あらゆることから得られます。本来なら優秀なリーダーをロールモデルに自己成長をはかりたいところですが、そうでないリーダーからもその不甲斐なさが何故なのかを学ぶことができます。

また、リーダーの力量が足りなければ、フォロワーがリーダーを補おうとする、その範囲も深さも増すでしょう。優秀なリーダーのもとにいるフォロワーよりも、不出来なリーダーのもとにいるフォロワーの方が実働範囲が多いということは、それだけ多くの経験が積めるということです。

フォロワーはスキルや知識を向上させることで、組織内での自身の価値を高めることができます。不出来なリーダーから学びながら、自らの能力を伸ばし、将来的にリーダーの立場に立つための準備にも忘れずに取り組みましょう。

フォロワーシップを発揮するための5つのステップ

最後に、フォロワーシップを発揮するための具体的なステップをご紹介します。

①聴く

フォロワーシップは、リーダーやチームメンバーの意見や考えを聴くことからはじまります。相手の意見を尊重しつつ理解しようとする姿勢で傾聴します。

②理解する

相手の立場や視点を理解することも重要です。他者の意見や感情に共感し、個人のニーズや関心を把握します。分からない、理解ができないと思ったら、迷わず質問をしてモヤモヤを解消します。

③協力する

他のメンバーと協力し、共通の目標に向けて取り組みます。自身の能力や知識、資質や個性、前向きな態度など、できうる役割を担うことでチームの成果に貢献します。

④自主性を発揮する

問題や課題を発見し、解決策を提案します。そうすることで、リーダーやチームの負担を軽減することができ、チームに成果をもたらします。

⑤フィードバックを提供する

タイミングやポジティブさを意識しながら、具体的な事象を挙げて伝えます。改善点だけでなく成果や努力を認めて、モチベーションにつながるように配慮します。また、フィードバックは相互に授受するものです。他者の意見にも耳を傾けましょう。

この5つのステップを意識すると、リーダーやチームに成功をもたらすフォロワーシップを展開していくことができます。

まとめ

フォロワーシップの本質は「組織貢献」です。決してリーダー個人の指示に従うことではありません。組織に貢献しながら、結果的にリーダーをサポートし、チームに成果をもたらすものと覚えておくと、リーダーの指示に沿ってコミュニケーション能力や問題解決スキルを発揮すること、また、メンバーと協力して目標を達成しようとすることの意味が、自身の立場にしっくりと馴染むはずです。

フォロワーが主体的に行動することで、リーダーをサポートし、チーム力を向上させることができます。フォロワーシップを通じて、自身の成長やチームの結束力、組織の効率性を高めていきましょう。

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