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営業プロセスを共通言語にするメリット

2022.08.29

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営業部門が目標を達成するには、日々の営業活動で成果を引き寄せるしかありません。しかし、営業は“生き物”です。お客様や時世によって打ち手がコロコロと変わります。そんなとき、メンバーの活動基準となる考え方や指標があると、お客様へのアプローチが迷走しません。今回は営業プロセスについて整理しました。

営業プロセスを把握する意味

営業の仕事は、常にお客様の反応を見ながら進めることもあって、相手次第でストーリー展開がいかようにも変わります。ゆえに顧客毎、案件毎に打ち手を変える必要があり、ベテラン営業職でも、担当案件が成約にいたる道程のどの辺りに位置するのか、正確に示すことは難しいものです。営業経験のある皆さんなら、一夜にして形勢逆転ということも身に覚えがあるのではないでしょうか。

もちろん、それも営業職の醍醐味だといえば、言えなくもないのですが、現在のようなスピードと成果の時代には、なるべく思考と行動を整理して、効率的に営業活動を進めたいという考え方もあります。

営業プロセスは、リード獲得から成約までを段階的に区分けして表すもので、案件の進捗過程を示します。

区分けの仕方は商材や業種によって様々ですが、概ね次のようになります。

①リード獲得
②初期訪問
③ヒアリング
④提案
⑤成約

②~④、④~⑤の間を行きつ戻りつすることも多々あり、プロセスの順に順調に商談が進むことのほうが少ないかもしれません。しかし、営業活動を振り返って次回に活かそうとすれば、案件の進み具合をタイムリーに認識しておくことは欠かせません。

たとえば成約までに時間のかかった案件を見直したとき、どのプロセスでストップがかかったのか、前のステージに戻ったのはどのプロセスかなどが把握できれば、改善点に最短でアプローチが可能です。顧客とのやり取りに漫然と対応していると、経験から学ぶことができません。

経験といえば、営業はつい経験や勘に頼りがちです。それは顧客の反応が千差万別で、相手先の担当者とのやり取りを介して進む方向が決まるからです。だからでしょうか、営業の仕事は属人的になりやすく、マネジメントする側にとっても非効率な関わり方しかできないことが間々あります。

マネージャーとして数字を把握するにも、メンバーと進捗度や成約確度を確認しあう共通認識が必要なのです。

営業プロセス=段階的ゴールの見える化

次に営業部門の目標達成の観点から営業プロセスを考えてみたいと思います。

営業部の目標といえば、まさに数字であり、売上げを上げることが第一に挙げられます。売上げは、各営業パーソンの努力によって積み上げられていきます。その活動を支援する立場の上司は、案件毎の営業プロセスの時間経過を見ることによって、具体的な支援が必要なのか、それとも今は見守っていてよい段階なのかを判断します。

そのためにも、営業プロセスは部門内の共通言語でなければならず、進捗があるたびに更新して報告する必要があります。ちなみに、クラウドコンピューティングが浸透した現在、営業プロセスを共有するソフトが数多くリリースされているのも、営業プロセス共有が必須だからです。

営業プロセスの共有に市販ソフトを使用するかどうかはともかく、営業活動が段階的にいくつかのステージに区分けされ、ステージからステージに進んでいくということは、各ステージにゴールがあるということです。

“初期訪問ステージ”のゴールは、次回の訪問予定を獲得することかもしれません。また、“ヒアリングステージ”のゴールは提案機会の獲得と提案日程を決めることかもしれません。このように営業プロセスの各ステージには必ずゴールがあります。

お客様との打ち合わせで何となく次回訪問の日程やアクションが決まったというのでは、あまりに無計画で散漫な営業活動と言わざるを得ません。上司の立場で考えても、無計画な営業活動には前向きなアドバイスができず、ネガティブな指導をするに留まってしまいます。

営業プロセスが明確であり、各ステージにゴールがあることによって、ゴール達成に向けたアクションプランを立てることができるのです。

仕事をしていると、天から降ってきたかのように舞い込む商談というのがあります。しかし、それは本当にラッキーなだけで、ほとんどの仕事は営業パーソンやそれを支えるバックオフィスのメンバーの日々の積み重ねで成約に繋がっています。売上げは営業プロセスを一つひとつ丁寧に踏むことによって成り立っているのです。

まとめ+少し人材育成のお話し

営業活動を段階的に区分けしてプロセスとして捉えることの利点がお分かりいただけたでしょうか。

①属人的になりやすい営業職の仕事をプロセスという共通言語で整理することによってマネジメントが効率化する

②各プロセスのゴールに向けてフローを組むことで計画的に営業活動に取り組める

最後に少し、人材育成の観点で営業プロセスについて述べたいと思います。

営業部に配属になった若手社員に最初に与えられる仕事は、顧客リストや製品一覧の更新だったり、先輩の仕事を手伝って見積書に数字を入力したりといった、作業的なことが多いようです。また、上司の営業に同行してお客様との会議の議事録をとるということもあるかもしれません。そうしているうちに「仕事を覚えてほしい」ということですが、そうした仕事が単なる“お手伝い”で終わるか、貴重な“経験”となるかは、目標があるかないかに左右されるのではないかと思います。

新入社員や若手社員が、指示されて行った作業が営業プロセスのどのステージにあり、何に貢献できているのかを知ることによって、作業に意味が生まれ学びが生まれると思うのです。

案件の一つひとつは枝葉に課題があり、営業は画一的に整理できる仕事ではないかもしれません。しかし、案件をプロセス毎に区分けし、その進捗を共有することによって、マネジメント層から若手社員まで、携わるメンバーの取るべき行動が分かりやすくなります。

もちろん顧客の反応次第でプロセスはジャンプもし、後退もしますが、営業パーソンが成果を上げるには、案件が成約までの道程のどこにいるのかを把握し、次のゴールに向けてするべきフローを着実に踏むしかありません。それによって、数字は積み上げられていくのです。

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