Column

ロクゼロコラム

ロクゼロ注目!ビジネススキル

関係の質の向上で何が変わる!?管理職がリモートワークで意識すべきポイント

2023.07.04

この記事をシェアする

リモートワークが普及したこともあり、私たちの働き方は様々な部分で進化を遂げています。例えば、管理職のマネジメント。今までは同じオフィス・同じ空間に部下がいて、目に見える範囲の中でマネジメントや指導にあたっていました。しかしながら、リモートワーク下においては、管理職や部下は自宅などオフィス外におり、物理的に距離が発生している状態となります。このような状況で、従来のマネジメントが機能するでしょうか?答えはNoです。

リモートワークで重要な「関係構築」

まず、マネジメントの前提として、関係構築に焦点を当てます。これは、いくら正しいマネジメントを心掛けていても、上司と部下で信頼関係ができていないと、それが有効的に機能しない可能性が高まるからです。

例えば、少々粗い指示や指導があった場合、関係構築ができていないと、それを素直に受け入れるマインドが醸成されないです。結果として、「納得してないけど言われたからやるか」といったネガティブな心持で仕事に臨む部下になります。

一方で、ある程度関係構築が進んでいると、コミュニケーションの壁や認識の違いが生まれたとしても、それをお互いポジティブに(建設的に)解決しようとする意思が生まれやすくなります。

お互いに“見えない”環境下で働くリモートワークにおいては、コミュニケーションの壁や認識の齟齬が生まれやすいため、マネジメント以前にこのような関係構築が非常に重要となるのです。

組織の成功循環モデル

ここで一つの理論を紹介します。マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱した「組織の成功循環モデル」です。この理論によると、組織には4つの質があるとされています。

①関係の質
②思考の質
③行動の質
④結果の質

④の結果の質からまわすサイクル(結果を求めることから始める)をバッドサイクル、①の関係の質からまわすサイクル(関係構築から始める)をグッドサイクルと呼んでいます。

バッドサイクルでは、無理に結果を求めすぎることにより、押し付け型の指示命令や不毛な対立が生じ、関係の質の低下につながります。これにより、組織としての悪循環に陥り発展が難しくなります。

一方で、グッドサイクルでは、まず初めに関係性を深めることから始めます。メンバーの関係の質が向上すると、思考と行動にポジティブな影響をもたらし、結果に対してもプラスに働くと考えるのです。

リモートワークでも重視したい「関係の質」

話をリモートワークに戻しますが、こういった物理的に離れた環境においても、関係の質は重要だと考えられます。むしろ、お互い見えない時間が多いからこそ、オフィス勤務よりも一層気を遣う必要があります。

ただし、この関係構築を誤解して捉えて、細かい指示命令を行う「マイクロマネジメント」にならないようには注意が必要です。あくまでもお互いの信頼関係(上司部下という関係の前に、人として相互に尊重し合う姿勢)が前提となりますので、その心づもりをもって管理職は部下と接すると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。オンライン環境では、コミュニケーションを取らない「放置」や過度にマネジメントしすぎる「マイクロマネジメント」など、特有の事象が起こる可能性が指摘されています。管理職の方は、こういったありがちな負のマネジメントに注意する必要がある一方で、関係の質を高められるような接した方が求められます。

相手のレベルに応じた声がけ、(指示ではなく)相手の不安を払拭できるような報連相の促しなど、うまく部下のパフォーマンスを引き上げられるような支援ができると良いですね。

ロクゼロなら「リモートワークで活かす部下マネジメントの基本」が今すぐみんなで学べる↓↓

リモートワークで活かす部下マネジメントの基本