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己の呼吸に全集中!マインドフルネスって何だ?

2021.11.12

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ストレス社会と言われる現代、マインドフルネスは大人だけでなく、児童向けにも展開されるようになりました。コロナ禍での閉塞感や学校、仕事でのストレス緩和。様々な背景からマインドフルネスの効果が期待されています。

マインドフルネスが注目されるわけとは

大手メディアや出版物、企業研修などで取り上げられるマインドフルネス。

もともとは仏教を起源とする概念ですが、変化が激しく先の見通しがつかない現代にあって、心理療法の一つとして一般にも広がっていきました。

とくに、ストレス社会の犠牲になりやすいビジネスパーソンには、心の平穏を保ち、パフォーマンスを向上させる方法として知られていきます。これには、Google発のマインドフルネス手法である「Search Inside Yourself」の存在や、ゴールドマンサックスなどの大手企業が積極的にマインドフルネスを取り入れたことが後押ししたといってよいでしょう。

ところで、マインドフルネスとはどのような概念、思想なのでしょうか。

私たちは、過去に起きた出来事や、未来に起こるかもしれない良くない出来事にとらわれて、心が膠着してしまうことがあります。もっと言えば、不安や悩みは、今現実に起きている事柄ではなく、過去や未来の出来事が要因となっていることが多いのです。

こうした心理は今とるべき行動や決断に悪い影響を及ぼすので、私たちは、何とかして過去や未来からの「とらわれ」から脱しなければなりません。マインドフルネスは、瞑想や呼吸法を通して、「とらわれ」から心を開放し、「今」に意識を向けるための思想です。

また、マインドフルネスによって獲得した「今」を、良い悪いといった価値判断の対象としないように、自らをコントロールするのもこのメソッドの特徴です。そうすることで不安や焦りなどの感情を排除し、物事と客観的に向き合おうとするのです。

マインドフルネスは本当に効果があるの?

仏教思想から一般にも広がったマインドフルネス。近年では、ダイエットや血圧抑制にも効果があると言われています。

以下は医療的、心理学的に実証された代表的なマインドフルネスの効果です。

・ストレスの軽減
・感情のコントロール
・集中力、記憶力の向上
・血圧の降下
・過敏性腸症候群の症状緩和
・急性呼吸器疾患(インフルエンザなど)の症状緩和
・不安障害や不眠症の改善
・うつ病の再発予防

例えば、うつ病は、症状が治まった後もしばらく(2年~3年)は投薬を続け、再発を防止しなければならないのですが、患者にとって、この期間を上手に過ごすことが難しいと言われています。マインドフルネスは1980年代のアメリカでマインドフルネスストレス低減法、マインドフルネス認知療法として医学的な治療に導入されました。この治療法は、うつ病に対しても再発防止効果があったことが認められています。

仏教思想を起源とすることもあり、一種スピリチュアルな印象もあったマインドフルネスが、多くのビジネスパーソン、日本企業で取り上げられ始めたのは、こうした医学的な実証が発表されていることも背景としてあるのです。

マインドフルネスの手法を簡単に。

マインドフルネスに至るための方法は主に「瞑想」と「呼吸」です。難しい技術はいりませんが、その方法はきちんと確立されているので一定のトレーニングが必要です。

最近では、マインドフルネスアプリもリリースされていて、アプリからの通知や音声にしたがって、姿勢や意識、呼吸を整えていくことで、マインドフルネスの状態をつくることができます。初心者向けに作られているものが多く、入門編として試してみるのもよいでしょう。

「マインドフルネス瞑想」

瞑想ときくと、座禅を組んで行うスタイルを思い浮かべる方も多いと思いますが、マインドフルネス瞑想では、椅子に座っていても、立っていても、もちろん、座禅を組んでいても構わないことになっています。ただし、初心者は集中が保てるように、椅子に座って行うのがよいでしょう。

椅子に座ったら、軽く背筋を伸ばして肩から力を抜き、目を閉じます。手がふれている場所、身体が椅子などに接している場所(お尻や太もも)などを意識して、その感触を感じ取ります。

姿勢が整ったら、次に呼吸に意識を向けます。

特別に深い呼吸をする必要はありません。いつも通りの自然な呼吸が大切です。そして、息を吐くこと、息を吸うこと、それだけに意識を集中します。

マインドフルネス瞑想は、そこにいる自分と自分の呼吸だけを感じることで、それ以外の感情、過去や未来などから、心を離脱させる作業です。しかし、じっと呼吸に集中していると、つい、意識が別のことに向いてしまうものです。そうした時は、「自分は●●のことを考えている」などと、客観的、俯瞰的にとらえて事実として受け止めます。その後、また呼吸に意識を戻していきましょう。

マインドフルネス瞑想に特別なスキルは必要ありません。しかし、日頃、忙しく思考をめぐらすことの多い私たちにとって、呼吸だけに意識を向ける時間を続けるのは難しいことです。慣れないうちは5分、段々と10分、15分と時間を増やしていくことをお勧めします。

まとめ

今回は、「今」に意識を向けるマインドフルネスについてお伝えしましたが、私たちビジネスパーソンは、今日も明日も予定でいっぱいです。呼吸にだけ集中している時間があるなら、上司のメールに返信できると思う方もいらっしゃるでしょう。けれど、もし失敗した仕事や厳しい納期に押しつぶされそうになったら、一度「今」に立ち返り、冷静になってみるのも手だと思います。己の呼吸に全集中!です。

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