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ロクゼロコラム

ロクゼロ注目!ビジネススキル

早く一人前になりたい。仕事を任せてもらえる報連相

2022.03.14

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社会人1年目、未熟な自分に気をかけながらもバリバリと仕事をする先輩のカッコ良さといったら!皆さんは「早く先輩のように大きな仕事をしてみたい」 「周りから頼られる存在になりたい」と思いませんか? 先輩はどのようにして周囲の信頼を得て、今のように仕事を任されるようになったのでしょうか。今回は報連相と信頼について考えます。

上司が思う「理想の新入社員」を知っていますか?

皆さんはマスメディアで取り上げられる「理想の上司」のアンケート調査をご存知ですか?

明治安田生命保険相互会社が毎年2月に発表するもので、2022年の1位はタレントの内村光良さん、アナウンサーの水卜麻美さん。 “親しみやすい”“優しい”といったイメージが理想の上司像に繋がっているようです。

さて、この明治安田生命の調査、実は「理想の新入社員」という番外編があるのはご存知でしょうか。

理想の上司同様にアンケート調査を実施して選出され、今年の1位は大リーガーの大谷翔平さん、水泳選手の池江璃花子さんでした。お二方はスポーツ選手として、私たちに高い精神性と実績を見せてくれていますから、理想の後輩として思い浮かべる以前に、誰もが尊敬する方々ですね。

明治安田生命による「理想の新入社員アンケート」は、30代~50代の社会人を対象に調査がされていて、具体的な人物名を聞くのと同時に、「新入社員に期待すること」についても聞いています。その結果は以下のとおり。

1位. 謙虚さがある (37.0%)
2位. 理解力が高い (36.4%)
3位. 明るく、朗らか (35.9%)
出典:明治安田生命「理想の上司」アンケート
https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2021/pdf/20220201_01.pdf

では、“謙虚さ”や“理解力”、“明るく朗らか”を体現する行動とはどのようなものでしょうか。

謙虚さや理解力からは、「先輩の教えを素直な心で聞いて適切に咀嚼する」といった様子が思い浮かびます。明るく朗らかは、新入社員らしい溌剌とした態度がイメージできるでしょう。

「理想の新入社員」を体現する、報連相のセンス

ここで理想の新入社員像と報連相を繋げて考えてみます。

仕事の進捗や結果、作業方法について、先輩に報告したり相談したりするとき、その先輩に対してどのような気持ちでいることが多いでしょうか。また、その時のご自身の熟練度や任された仕事の意義をどのように評価していますか?

先輩に対しては尊敬、場合によっては畏怖に近い感情を。自身の熟練度に対してはまだ自信がなく、間違いなく仕事ができているか、プレッシャーを感じながら臨んでいるのではないでしょうか。

つまり、報連相とは、謙虚な気持ちと仕事に対する責任感を理解していなければできないことなのです。

報連相の目的とは「仕事を円滑に精度高く遂行するための情報の共有」であり、チームが最高の結果を出すためには欠かせないプロセスです。ゆえに、上司が部下の報連相を通して、実質的に情報を求めるのは当然なのですが、同時に結果を出し続けるチームであるために、上司は報連相の必要性に気づける部下のセンスも求めています。

若手社員、とくに新入社員の立場では、担当した仕事の先にある価値の連鎖がイメージしにくいものです。しかし、そのイメージができないと真摯で責任のある行動が期待できず、また誠実な貢献意欲も生まれません。

価値連鎖に思いが至らず、自分の目や影響力の届く範囲でしか行動を起こせなかったり、自分の評価ばかり気になっている人がチームにいると、上司はマネジメントにとても苦労するでしょう。なぜなら上司はチーム全体の結果に責任を負っているからです。

仕事に紐づく価値連鎖を思えば、どんなに小さな仕事にも畏敬の念をもって対峙する心構えが必用です。その心構えの体現方法の一つとして報連相があり、報連相ができる人の根底には、謙虚さと理解力、さらに言うなら上司に対する屈託のない尊敬と信用があります。

報連相ができる人とは、ただ報告する人、連絡する人、相談する人ではありません。チームの成果の先に更に価値の連鎖が続いていることに気づき、その一端を担おうとする人です。そうした部下が上司の信頼を勝ち取り、少しずつ大切な仕事を任されていくのではないでしょうか。

たかが報連相、されど報連相です。

報連相の意識をどう育むか

最後に報連相を習慣化する方法を整理しましょう。

まず、報連相ができない理由とは何でしょうか。一般的には、「上司に話しかけづらい」とか「ただ単純に面倒」とか「自分のことでいっぱいいっぱい」などの理由が言われています。いずれにしても、ここまでこの記事を読んでいただいた方は、これらが報連相をしない理由にはならないことが、もうお分かりかと思います。

ただ、報連相ができないのは、一概に部下だけの責任とは言えない側面もあります。日頃から忙しく不機嫌で、コミュニケーションをとりにくい上司にはもちろん話しかけづらいですし、報連相の指示・指導がなかったり、最近ではリモートワークが要因で上司への報告がしづらいこともあります。

とはいえチームの一員として欠かせない報連相ですから、自分から率先して行えるように意識付けをすることにしましょう。それには、自分なりのルールを作っておくことをお勧めします。

①仕事を任されたら、あらかじめ報告のタイミングを決めておく
(カレンダー方式:午前午後、帰社の前、チームミーティング、納期の中間日etc

②何が起きたら報告するかを決めておく
(イベント方式:ミスをしたら、トラブルがあったら、一区切りついたら、予定より長引きそうならetc

③ビジネスメールの宛先に上司のアドレスをCcで加える

仕事の質や量によって①だけだったり、①と②を組み合わせたりといった方法が考えられます。③は少し趣が異なりますが、上司がリアルタイムで仕事の流れを目にすることになるので、一種の安心感を得られます。ただし、忙しい上司が全てのメールに目を通しているとは限りません。メール内容を共有しているからといっても、それは報告ではない点に気をつけましょう。

新入社員の間は、自分の仕事と周囲の仕事の関わりに気持ちが至らないこともあり、報連相の大切さを感じにくいこともあるでしょう。だからこそ意識的・機械的に報告のタイミングを決めて習慣化してしまいましょう。

上司の信頼を得られなければ大きな仕事を任せてはもらえません。そうやって難易度の高い仕事への挑戦が遅れれば経験値もスキルもなかなか上がりませんね。適切な報連相を通して上司や周囲の信頼を得て、自分自身の成長とチームの成果を一気に獲得していきましょう。

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