ロクゼロコラム

成長企業の社内勉強会探訪

成長企業の社内勉強会探訪 Vol.07_グローバル・パートナーズ・テクノロジー編

2020.12.01

株式会社 グローバル・パートナーズ・テクノロジー
株式会社 グローバル・パートナーズ・テクノロジー

システムの開発側ではなく「依頼側」の支援を専門に行うITコンサルティング企業であり、IT戦略策定からIT調達、新規事業の立ち上げ支援サービスを展開して規模拡大を進める(株)グローバル・パートナーズ・テクノロジー。“ユーザー企業の価値を追求すること”をミッションに、ユーザー企業のITグランドデザインの戦略策定や、システム/クラウド等のIT技術を活用した業務改革、事業開発を支援しています。略称はGPTech(ジーピーテック)。

コーポレートサイト
https://gptech.jp/

blog
https://blog.gptech.jp/

Twitter
https://twitter.com/GPTech_CIO

Facebook
https://www.facebook.com/GlobalPartnersTechnology/

社内の暗黙知を集合知へと昇華させ、付加価値の高いコンサルティングサービスを実現する

企業理念に「この国の、システム発注の常識を変える」を掲げ、CIOアウトソーシング事業を展開する、(株)グローバル・パートナーズ・テクノロジー。同社はIT投資の最適化と質の高い提案力を活かし、クライアントのIT戦略課題を解決してきた。同社の取締役であり組織戦略を担う高村健一氏と、IT業界で培った数多の経験を活かして中堅社員の教育に尽力するシニアコンサルタントの寺門豪氏に話を伺った。

社内勉強会で使用している資料

社内勉強会で使用している資料

  • 渡邉

    本日はインタビューにご協力いただきありがとうございます。まずは、社内勉強会を始められたきっかけをお聞かせください。

  • 高村
    取締役

    きっかけは、組織の在り方を見つめ直そうと考えたことです。昨今は、以前と比べて独立や開業への関心が高まっている背景もあり、特にここ数年の中途採用の面接では、組織に属する意味について問われることが度々ありました。実際、私たちのようなコンサルタントという職種では特に顕著ですが、近年は様々な職種において独立して生計を立てることが以前よりも容易になりつつあります。そのため、より一層、組織に属することのメリットが見出しにくいのではと感じていました。そこで、改めてGPTechという組織の在り方を見つめ直さなければならないと考えた結果、始めた施策の一つが2019年から開始した社内勉強会です。

  • 渡邉

    確かに仰る通り、近年はエンジニアやWebデザイナーなど、多岐にわたってフリーランス化が進んでおり、社会レベルで働き方の概念が変わりつつあることを感じます。

  • 高村
    取締役

    弊社では知識労働型のビジネスを展開しており、クライアントに対し「1+1=3以上」となるような付加価値の提供を行っています。今後、今以上に高い付加価値を提供することを考える上では、ベテラン社員が持つ知見のように暗黙知化されているノウハウやナレッジを形式知として顕在化させ、最終的に集合知として高めることが大切だと考えています。 また、内製による社内勉強会と合わせて、外部講師を招聘した研修も行っています。ブロックチェーンやAI といったITの先端技術に関する知見は領域が大変広いものです。弊社の現在の事業領域外の分野も含めた先端技術について、内製による勉強会で網羅的に扱うことはあまり効率的ではないため、それらの先端技術に関する内容については外部に委託し、効果的に知見を深める狙いがあります。

  • 渡邉

    なるほど。効果的に知見を習得するために、内製と外注による教育をうまく使い分けされているということですね。社内勉強会では、具体的にどのようなテーマを扱われているのでしょうか?

  • 高村
    取締役

    最近はシステム開発のトレンドやデータベースといったテーマを扱いました。テーマ選びにあたっては、ITコンサルタントに必要な能力をツリー構造で表現したスキルマップを基に検討しています。学んだ知識がどのような場面で活用できるかが結びつかないと、意欲的に学習することは困難です。そのためには知識の体系化が重要です。スキルマップにより知識と活用場面が紐づけされるため、問題意識がより高まり学習意欲につながると考えています。

  • 渡邉

    参加者の問題意識が高いと、ディスカッションも活性化されるのではないかと思います。GPTechが考えるITコンサルタントに必要なスキルについて具体的にお聞かせいただけますか?

  • 高村
    取締役

    まずは、顧客の要望を正確に把握するヒアリング力だと考えています。商品・サービスを提案する上では、顧客が「何を実現したいか」といった最終的なゴールを引き出すことが不可欠です。そこで、当社ではヒアリング力の質を担保するために、独自のヒアリングシートを作成しており、社内勉強会ではヒアリングシートを活用したトレーニングも行っています。

  • 渡邉

    社内勉強会で実践的な内容を扱うことで、日々の業務の質にも効果が還元されると思います。社内勉強会はどのくらいの頻度で開催されているのでしょうか?

  • 寺門 シニアコンサルタント

    2020年10月現在はオンライン形式で2か月に1回の頻度で開催しています。集中力などを鑑みて実施時間は60分としており、内訳として講義とディスカッションを各30分行っています。また、社内勉強会の様子は動画でも記録しており、当日都合がつかなかった社員も後日内容を確認できるようにしています。

  • 渡邉

    私がこれまでにインタビューした企業様では、ディスカッションの場で参加者の発言を引き出すことに苦労していることが多い印象ですが、GPTechではいかがでしょうか?

  • 寺門 シニアコンサルタント

    コンサルタントという仕事柄か、参加者からは積極的な質問も多いですが、同時に、私の方で参加者の反応を見つつあえて指名して発言を促すこともあります。講義の流れで質問のタイミングを逸してしまうのはあることだと思いますが、指名した場合、ほぼ必ず質問が挙がるため、ほとんどの参加者が問題意識を持って社内勉強会に臨んでいると捉えています。

  • 渡邉

    問題意識を持つことが共通認識として浸透しているようで、素晴らしいですね。社内勉強会の運営チームはどのように編成されているのでしょうか?

  • 高村
    取締役

    私と寺門、もう1名の計3名でタスクフォースを組んで行っています。勉強会の対象は、主に新卒・若手・中堅社員ですが、今後は管理職を対象としたテーマでも実施したいと考えています。

  • 渡邉

    運営チームは、具体的にどのような活動をされているのでしょうか?

  • 高村
    取締役

    社内勉強会の企画段階の設計から当日の運営まで一連の業務を行っています。 資料はテーマに合わせて都度作成していますが、内容の難易度や粒度は、参加者が7割理解でき、3割疑問に感じる内容に調整しています。今持っている知見から少々外れているような踏み込んだ内容をあえて盛り込むことで、参加者が主体的に知見の習得に努めるようとするアクションをねらい、結果的に向学心につなげられると考えます。 開催後は運営チーム内でふりかえりを行い、時間配分やファシリテートの流れ等について良かった点や改善点を共有すると共に、主に新卒社員を対象に理解度合いを図りながら、次回以降の企画、運営のブラッシュアップにつなげています。

  • 渡邉

    参加者の7割が理解できる内容を想定して勉強会の内容を設計しているとのことですが、その理解を促すために取り組まれていることがあれば、お聞かせください。

  • 寺門 シニアコンサルタント

    先ほど、私の方から参加者を指名して発言を促す話をしましたが、理解を促進する上で、特にベテラン社員に向けて発言を促すことを意識しています。暗黙知はその多くが現場から得た経験を基に作られていますので、暗黙知の共有により、聴く側のイメージや納得が引き出される効果は大きく、理解の促進につながっていると思います。

  • 渡邉

    なるほど。それでは、社内勉強会に取り組む過程で感じた参加者の変化について教えていただけますか?

  • 寺門 シニアコンサルタント

    業務の精度の底上げですね。もちろん個人差はありますが、社内勉強会で持ち帰ってもらった知見が各々の業務で上手く活用されていると感じています。

  • 渡邉

    それでは最後に、御社にとって社内勉強会を一言で表すとどのような言葉になるでしょうか?

  • 高村
    取締役

    「半学半教」です。教える側と学ぶ側が別々に分けられているのではなく、互いに教え合い学び合うことで、より深い学びにつながると思います。特にGPTechのようなコンサルティング企業では、コンサルサービスの質は人(社員)に大きく由来することから、人への投資は組織の利益に還元されると考えているため、会社として今後も人材育成に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

  • 渡邉

    GPTechでは社内勉強会をスタートして約一年という短い期間しか経っていませんが、本日お話を伺って、いかに上手く運用されているかがよく分かりました。そして、参加者同士の学びもそうですが、運営チームが一丸となって改善に取り組む姿勢も本当に素晴らしいと思います。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

高村 健一(たかむら けんいち)
高村 健一(たかむら けんいち)

取締役

新卒で製造業向けコンサルティング会社に入社後、コンサルティング部門のマネージャを経験。その後転職したプロジェクトマネジメント企業では、役員として計6年間経営全般に関わり、既存事業の収益改善や新規事業開発を通して、売上を10倍に伸ばすと共に組織規模の拡大(20人→100人)に貢献した。2017年に退職後、現在に至るまで複数の中小・スタートアップ企業の社外役員またはアドバイザーに就任。GPTechでは組織マネジメントのほか、中期経営計画の達成や採用、教育を中心とした業務にコミット。

寺門 豪(てらかど ごう)
寺門 豪(てらかど ごう)

シニアコンサルタント

13年在籍したメディア系企業ではニュースサイトを一から構築し、同社の基幹事業として育つまでを技術面で支える。事業のマネタイズ面や開発部門の組織作りなどにも貢献した。その後、製薬会社にて発注側の立場でプロジェクトマネジメントに従事。現職に移籍後は公共案件の基幹システム刷新プロジェクトに従事する傍ら、エンジニアとしての豊富な知見を活かし、社内研修タスクフォースのリーダーとして企画運営を務める。

ライター / 編集者

渡邉 良文(わたなべ よしふみ)

1976年、神奈川県生まれ。株式会社ヒップスターゲート代表取締役。 富士通株式会社を経て、人材育成業界へ転身。数社の研修会社にて講師、コンサルタント、営業統括マネージャーを経験。 2007年、日本を代表する大手電機メーカーの新入社員1200人の研修を総合プロデュースし、大規模研修における独自のノウハウを蓄積。 2010年5月、人材教育コンサルティング会社「株式会社ヒップスターゲート」を設立。現在は受講者を主体とした研修に注力をして商品・サービスを開発。 受講者が研修に没頭できる環境を実現する「ビジネスゲーム」を提供したり、「人は誰でも、常に学習している(自ら成長できる)」をモットーに、研修内製化や社内勉強会といった、企業の人材育成の自走・自立のサポートに力を注いでいる。
著書:勝手に人が育っていく! 社員100人までの会社の社長のすごい仕掛け(かんき出版)

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