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アンコンシャスバイアスの代表例、ステレオタイプを紐解く

2023.06.05

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ステレオタイプという言葉をご存知でしょうか?一般的には、浸透している思い込みや固定観念のことを指します。例えば、以下のようなことを思ったり聞いたりしたことはありませんか?

A型の人は几帳面、B型の人は無神経、O型の人は大雑把、AB型の人は変わり者」

いつからこのようなことが言われたかは定かではありませんが、こういったある種固定化された考えがステレオタイプの代表例と言われます。

思い浮かべてみると、血液型以外にも、私たちの身近な部分にステレオタイプは多く存在します。

・女性は育児をするものだ
・若い人はマナーがなっていない
・日本人は協調性がある
など

ネガティブなもの、ポジティブなもの両方ありますが、今の時代にそぐわない固定観念も存在します。こういった固定化された考え自体が、すべて悪いとは言いませんが、自身の視野を狭めてしまう要因にもなりえます。ステレオタイプは、最も代表的なアンコンシャスバイアス(無意識の思い込みや偏見)と言われますので、その辺りも充分に留意する必要がありそうです。

なぜ、ステレオタイプは起きるのか

もう少し紐解いてみたいと思います。ステレオタイプはアメリカのジャーナリストであるウォルター・リップマンが提唱したものです。リップマン曰く、ステレオタイプがあることにより、私たちは「相手のことを知らないという不安」から解消されようとするとのことです。

例えば、私たちは日々様々な人と出会ったり、メディアを通して見たりします。その過程において、ステレオタイプがあるおかげで、「何となくこういう人なのかなぁ」と思うことはありませんか?それをもとに無意識的に警戒したり、逆に安心感を覚えることもあると思います。

世の中には実に多様な人や情報があふれています。その一つひとつの情報を一分の隙もなく、正確かどうかを裏撮りしながら吸収するのは不可能であると言えます。ゆえに、ある程度情報をカテゴライズしていきながら、その人や情報を認識し、不安を解消しているのです。

ステレオタイプは善か悪か?

先ほども述べたように、ステレオタイプがあるおかげで、情報をカテゴライズして認識することができます。つまり、カテゴライズ(=整理)することで、無造作にちりばめられた情報をそのままインプットすることなく、脳への負担を軽減していると言えるのです。そういった意味では必ずしもステレオタイプが悪いとは言い難いです。

例えば、「A型の人は几帳面で自分には合わないな・・・」ということであれば、初めからA型の人とは距離を置くような人間関係を形成するかもしれません。不要なストレスを避けた行動と言えます。

一方で、実際のところ、その人とA型の人すべての相性が悪いことはないはずです(実証は難しいですが)。ですので、自身の思い込みによって、本来相性抜群の方と出会えるかもしれないというチャンスをふいにしているとも取れます。また、思い込みレベルでは収まらず、それが大きな偏見や差別につながる可能性もあります。そうなると、ステレオタイプは悪いものであるとも捉えれられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ステレオタイプは、一概に善い悪いと断定できるものではありませんが、その存在やメリット・デメリットを知ることは、非常に重要と言えます。昨今は職場での心理的安全性の向上も叫ばれており、その過程で阻害要因となるのがこういった思い込みでもあります。

私たちが生きていく中で、完全にこれらをなくすことは難しいかもしれませんが、存在そのものを正しく認識し、無意識のうちちに自身の選択肢を狭めることがないよう、注意したいものです。

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