Column
ロクゼロコラム
3分で読める社内勉強会の話
社内勉強会のテーマ選定と事例紹介。継続なくして結果は出ない!
2020.11.06
社内勉強会を続けてきたけれど、そろそろテーマが尽きてきた。こんな悩みを抱える勉強会運営チームも多いのではないでしょうか。なかには波及的に展開していくテーマもあるのですが、単発、一回きりで終わるテーマも少なくありません。勉強会の目的を達成するために、新しいテーマをリリースしませんか?
勉強会のテーマ欠乏から抜け出す“自由”な発想
継続的に勉強会を実施できている企業や運営チームの多くが、テーマの選定を発表者の自由としています。また、社内勉強会にライトニングトークの時間を設けている企業は、社員が話し手となる時間、いわゆるアウトプットの時間を大切にするといった目的で、テーマはもちろん、発表の方法も本人に任せているといいます。発表者本人にとって、“自由”であることが、実は最も頭を使うわけですが、考えることの難しさ、大切さも学ぶことができるのでとても意義ある取り組みですね。
社内勉強会の運営チームがテーマを決めるときも、自由な発想があると良いアイデアが浮かぶのですが、長い間勉強会を続けていると、今後のラインアップが埋まらない事態に陥るものです。社内勉強会は有志で活動するチームが運営するので、メンバーの顔触れが変わらないことも多いと聞きます。同じメンバーで意見出しを続けることが、「勉強会テーマのネタ切れ現象」を生み出す理由の一つと言えるのです。
「テーマが決まらない!」こんな運営チームの疲弊が勉強会の継続を妨げることもあります。学生サークルの勧誘ではありませんが、新しいメンバーを受け入れてチームの雰囲気を変えることも、今までとは違うテーマの掘り出しに有効かもしれません。勉強会の創設メンバーは開拓者であり、自由な発想と行動力、主体性があります。しかし、なにごとも続けることによって、一種の固定観念が生じます。新しい風の受入れも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
で、何をテーマにしたらいいのか教えてよ
さて、具体的な社内勉強会のテーマについて3つのアイデアをご紹介します。
①自社商品やサービスの勉強会「実際に使ってみる、やってみる編」
社内勉強会だからできる、無責任な商品検証をしようという試みです。開発部門や営業部門では商品勉強会が行われていることでしょう。たとえ、そうした勉強会がなかったとしても、熱心な営業パーソンであれば、とうに実証済かもしれません。しかし、自社製品を使い倒すこと、実はあまり行っていない社員もいるものです。社内勉強会で商品やサービスを徹底的に使ってみる時間を設けるのはいかがでしょうか。また、他社製の同様の商品と比較して良い点・改善点などを挙げていくのも面白いでしょう。製品を開発する、商品を売る、そういった目的とは違った目線で使ってみると、新しい何かが見えてくるかもしれません。
②今更きけないビジネス用語「トリニクってなんの肉?ビジネス編」
テレビ番組のタイトルで申し訳ありません。「トリニクってなんの肉?」という番組は、ある世代には常識と思われる事柄が、別の世代には「考えたこともなかったこと」だという世代間ギャップを楽しむクイズ番組です。私たちビジネスの世界でもこのテレビ番組と同じようなことが起きています。とくにIT関連用語や海外から入ってきた新しいビジネス概念などは、「知っているけど説明できない」や「知っているようで知っているフリ」ということもあります。その他、特定の業界や社内だけで使われているローカル用語なども、ざっくばらんな社内勉強会だから取り上げられるテーマではないでしょうか。
③マイクロソフト3大アプリ、裏技編
Word、Excel、PowerPointは誰もが知っている、そして使用しているマイクロソフトの3大アプリケーションです。これらは始めこそ誰かに教えてもらったり、マニュアル本を読んだりしますが、ある程度使っていくうちに、感覚的に操作を覚えて我流のスキルを蓄積していきます。これだけ利用価値のあるアプリが感覚的に使えるのは凄いことなのですが、かえって本来の使い方を知らない人を多く出す原因にもなっています。私自身も、PC研修の立ち合いをした際に、プロ講師の講義に目からウロコが何枚も落ちた経験があります。知っていると知らないとでは仕事の効率が各段に違います。
勉強会テーマ公募にかくされた落とし穴、穴?
運営チームによっては勉強会テーマを社内に公募をすることがあるようです。しかし、この公募というスタイルは、一種の公式性、フォーマルな感覚をはらんでいます。誰かが見ることを前提とした意見は、それなりのバイアスがかかるということですね。とがった発想や自由すぎる発想は敬遠され、無知だと思われる、恥ずかしい、という気持ちも働きます。その結果、差しさわりのないテーマが集まってしまうのです。
また、テーマの聞き方にも工夫の余地があります。「最近社内で困っていること」「仕事をする上で分からないこと」を聞いてみましょう。皆さんもマーケティング界隈のレビッドの『ドリルの穴』をご存知かと思います。「お客様が欲しいのはドリルではなく『穴』である」という有名な論理で、顧客志向でものごとを考える際に使われる言い回しです。社内勉強会の参加者は、運営チームにとって顧客のようなものです。お客様が知りたいこと、勉強したいことの本質を探るには、テーマそのもの(=ドリル)を公募するより「困っていること」「分からないこと」(=穴)を聞くことのほうがよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。具体的なテーマとテーマ選定のコツをご紹介しました。参加者の興味関心を促すテーマの提示は、勉強会の継続に直結する大切なトピックです。貴社の社内勉強会の目的にそった良いテーマを見つけることができるよう、試してみてはいかがでしょうか。
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