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ロクゼロ注目!ビジネススキル

「地頭」の正体と、その5つの鍛え方

2023.08.17

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部署の全体会議やメンバーとのアイデア出しで、ピリッと本質を突いたり、大正解の解決策を提示したりする仲間を見て、「地頭のいい人だな」と思ったことはありませんか? 今回は「地頭」とは何かを紐解きながら、社会人が地頭を鍛える方法をまとめていきます。

「地頭」とは何を指すのか

生まれ持って頭の良い人はいるもので、IQの高い人はまさに、頭の良さを定量で示しているといえます。私たちが「地頭」という言葉を使うときは、このIQ値の高さと同様に、ある人が生まれ持った好ましい資質をイメージすることが多いのではないでしょうか。

たとえば数字が苦手な私は、こともなげに営業数字のあれやこれやを計算しながら会議を進める人を見ると、「うわぁ、地頭がいいなー」と会議中にもかかわらず、そちらに気をとられたりします。

暗算ができる人は地頭がよい、の議論はいずれの機会に回すとして、ここでは地頭が良い人の特徴をまとめてみようと思います。ぜひ、部内会議の混沌とした議論のなかにあって、起死回生の一言を放つ地頭の良いヒーローやヒロインをイメージしながら確認してみてください。

地頭の良い人のもっとも顕著な特徴は、すべてにおいて「論理的」であることです。

会議中に意見が食い違い、私たちが前にも後ろにも動けなくなっているとき、論点を整理して分析し、からまった議論をほぐすことができるのが地頭力のある人です。自身の頭の中もキレイに整理されているので、意思決定が必要なときも、自分なりの透明性をもって事象を評価し、その評価結果を根拠に判断を下すことができます。

また、論理性と相反すると思われる「柔軟性」や「創造性」も高いレベルで持ち合わせています。

まず、柔軟性については、持ち前の「論理性」が、不要な“こだわり”によって事態が滞り、コンペチタ―を優利にすることを嫌います。

創造的な思考については訓練の賜物でしょう。たとえ生まれ持って頭がよかったとしても、学ばないことには知識はつきません。自身を高めようとする、あるいは仕事上で成果を上げようとするには、知識を得る努力をしなければなりません。幅広く、また、特定の分野について深く知識を得て、それらの情報を礎に培ったのが地頭の良い人の創造性です。

第三者的に自分を見つめてキャリアをデザインする論理性が、自らを学習に駆り立て、結果的に柔軟性や創造性を得て地頭の良さを成立させるのです。

地頭の良さがチームに与えるメリット

ビジネスのあらゆる場面で地頭の良さは好影響を及ぼします。これについてはデメリットを挙げることができません。

先に述べた地頭の良い人の特徴である「論理性」「柔軟性」「創造性」は、仕事上の課題を解決しようとするときに有用に働きます。なぜなら、それら3つが目的をもって指向すると、無駄を削ぎ落した合理的なアイデアを、その時考えうる最短のタイミングで提示することができるからです。

スピードが求められる現代のビジネス環境にあって、チームが勝つための戦略を遅滞なく立てることのできる人材は貴重です。

また、「論理性」「柔軟性」「創造性」はチームの良好なコミュニケーションにも寄与します。

チーム力向上の目的を達成するために、論理性は、複雑な情報を整理して共有するときや、相手の立場・感情を冷静に判断して共感するときに役立ちます。

柔軟性や創造性も、他者とのコミュニケーションをより良くするために効果を発揮します。

DE&Iが進む職場にあっては、多彩なカラーを受け入れメンバーから学びを得ようとするときに柔軟性が。学びから状況に応じたコミュニケーションスタイルを調整しようとするときに創造性が仕事をします。

論理性と柔軟性、創造性のそれぞれが、自身およびチームがとるべきポジティブな行動を構築し、チームのコミュニケーションと生産性を向上させるのです。

社会人、地頭を鍛える。

では、地頭を鍛えるにはどうしたらよいでしょうか。地頭がまるっきり生まれ持った資質であるならば、すでに社会人である私たちには鍛えることはできません。しかし、ここまで読まれてお気付きのとおり、地頭はいくつかのスキルを努力で得ることによって、もう成長しきったように見える大人の私たちにも鍛えることが可能です。

本を読む、情報に触れる

幅広い分野の本や記事を読んで知識の幅を広げることが地頭を鍛えるのに有益です。情報収集を習慣化して、様々な視点や知識を吸収し、問題の本質に気付いたり、課題を解決したりするのに必要なリソースを頭の中に保存します。

問題解決トレーニング

頭の中に保存した情報は活用してはじめて意味を持ちます。問題解決能力を鍛えるトレーニングをして論理的思考力や創造性を伸ばしましょう。ビジネス書のケーススタディを解いたり、パズルやゲームを楽しむのもよいトレーニングになります。

議論に参加する

問題解決のトレーニングをしたら、その結果をアウトプットする機会をつくりましょう。大仰なことでなくて構いません。部内会議で自分の意見を発信することもアウトプットになります。他者の意見との違いを整理して妥協点を探ることが論理性を鍛えます。

クリティカルシンキングの習得

情報を鵜呑みにせず批判的に評価して判断するクリティカルシンキングを習慣化しましょう。論理性が鍛えられるだけでなく、情報を別の角度で捉える力がつき、柔軟性、創造性も高まります。

学びつづける

学ぶ行為が脳を刺激し、単純に頭の働きを活性化させます。また、頭の中に保存した情報も最新の内容に上書きしなければ、柔軟性や創造性を育む土壌としての価値が減少します。独学もよいですが、セミナーやEラーニングの受講など、様々な学習機会を活用すると視野が広がります。

これらの方法を実践して、ぜひ地頭を鍛えてみてください。地頭力は継続的な学びによって向上します。自己成長に向けて真摯に取り組むことが重要です。

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