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ロクゼロコラム

3分で読める社内勉強会の話

OJT・Off-JTではできない“社内勉強会ならではのメリット”

2021.08.16

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企業教育の方法には様々な種類があります。例えば最も一般的なものでいうとOJTでしょうか。OJTOn-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)とは、実務に従事する形で従業員を教育することをいい、恐らく多くの企業で実践されていることと思います。

 その一方でOff-JTOff-the-Job Training、オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)、いわゆる外部のセミナーや研修を活用する形で教育を施す企業も多いです。OJTと比較してコストがかかりますが、社内では得ることのできないノウハウやコミュニケーションを図ることもできます。これは外部の知見を取り入れる(例:研修であれば講師から)ことが、とても有用だからこそなせるものです。

さて、教育の在り方は上記2通りだけかというと、決してそうではありません。OJTOff-JTは、企業教育の概念を便宜上定義づけしたものであり、すべてをここに収める必要は当然ないのです。

 新たなカタチ「社内勉強会」

社内勉強会という言葉をご存知でしょうか?OJTOff-JTとはまた少し異なる教育形態であり、今注目を集めています。社内で内製する、いわゆる「社内研修」ともまた異なります。

<社内勉強会の特徴>

①有志が運営する(比較:必ずしも人事主導ではなくてもよい)

②短時間でもよい(比較:長時間の拘束を求めない)

③誰がファシリテーターを務めてもよい(比較:プロの研修講師を招く必要がない)

④テーマは自由(比較:目的により自由に設定可能)

 ①有志が運営する

社内勉強会は強制力のある研修とは異なります。従って、人事部が必ずしも主導しなくてもよいのです。有志が運営し、ファシリテーターを選定し、参加者を募ります。ただし、人事主導でないとううことは、強制力を発揮しにくくなるため、こういった取り組み自体を企業文化として根付かせる必要があります。この辺りは企業トップの推進力を活用しながら進めていく必要があります。

②短時間でもよい

現場で働く社員は常に忙しいものです。こういった取り組みで長時間拘束し、やる気を削ぐことだけは避けなければなりません。その点社内勉強会の時間は、30分から1時間程度でも充分とされています。重要なことは定期的な開催を通じ、企業に学ぶことを定着化させることです。長い時間にこだわらず、短時間で集まりパッと解散できるようなイメージを持っていただくとよいでしょう。

 ③誰がファシリテーターを務めてもよい(比較:プロの研修講師を招く必要がない)

いわゆるプロの講師を招聘すると、そこには多大なコストが発生します。その点、社内勉強会は会のファシリテートができれば問題ありません。これは、学びの中心が「参加者同士の知見の共有」によることが多いためです。ファシリテーターが何か特別なことを教える必要はないのです。少し具体的な例を挙げると、新人同士で教えあう社内勉強会を実施している企業もあります。教えるという行為が学びの定着に有効であることは広く知られていますが、それを最大限に活かした活用方法と言えますね。

 ④テーマは自由(比較:目的により自由に設定可能)

人事などで主導しない限り、テーマはある程度自由に決められます。もちろん業務やビジネスに関わるものであっては欲しいですが、例えば参加者同士のコミュニケーション促進を目的とする場合などは、最近の時事問題など社外のことを扱い議論することも何ら問題ありません。

 まとめ

いかがでしたでしょうか。こうしてみると、OJTOff-JTとはまた違ったものであるということ、会社や参加者が享受するメリットもまったく異なることがお分かりいただけたかと思います。やり方や実施に至るまでの方法はもちろん企業それぞれ違うと思いますが、ますはこのような教育のカタチがあるこをぜひ知っていただきたいです。あなたの企業でも機会があれば取り入れてみてください。