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ロクゼロコラム

3分で読める社内勉強会の話

「共有」と「対話」こそが、次世代の企業教育キーワード

2020.07.10

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2020年1月に経団連が「人材育成に関するアンケート調査」を発表しました。
以下の図は、そのアンケートの中にある『社員の自己啓発支援』に関する質問です。

 

出典:一般社団法人 日本経済団体連合会「人材育成に関するアンケート調査」

 

大方の想像通り、社内外での「研修」というキーワードがトップを占める結果になりました。
企業内での教育というと、研修を第一にあげる方は多く、今回の結果もそれを反映した形になったと推測できます。

その一方で、注目いただきたいのが『社内の好事例の展開』です。
金銭的な支援や休暇といった福利厚生に関わるものを除くと、この『社内の好事例の展開』が研修に次いで選択されていることが分かります。

教育の形は一つではない

変化が激しくVUCA時代と呼ばれる現代、中小企業にとって「教育」に割く予算はどれだけあるでしょうか。
教育=「研修をしなければ」という思考はあるものの、実際にかかるコストや時間は想像以上で、結果として絵に描いた餅になるケースも少なくないでしょう。しかしながら、悲観する必要はありません。なぜなら、『社内事例の共有』だけでも、充分に教育の効果を得るからです。教育の形は、決して一つではないのです。

「共有」+「対話」=社内勉強会

これからの教育の形として、『社内事例の共有』はスタンダードになる可能性を秘めています。なぜなら、コストや時間をかけず手軽に実施できるという点が、リモートワークが普及した社会に、もっともマッチしているといえるからです。

しかしながら、良い事例であっても、資料共有のみではその効果は限られてしまいます。そこで有効なのが「対話」です。事例を対話形式で共有することにより、感情の共有や深い考察を生むことができるのです。オンラインでも構いませんので、お互いが顔を付け合わせて事例を共有することで、学びは得られるということをぜひ知っていただきたいです。

ここまでの経緯を踏まえ、私たちが今後の企業教育の主流になると考えているのが、社内勉強会です。
社内勉強会では、社内事例の「共有」を「対話」形式で行うことができます。

なぜ勉強会という改まった場を設けるかというと、そこには明確な理由があります。例えば、経営トップが「社内事例を対話で共有しろ!」と現場に命じても、スムーズに共有されるでしょうか。答えはNoです。新しいことを始めるには、多少なりとも強制力を持った場を設けることが必要であり、そのための場を「社内勉強会」として設ける必要があります。もちろん、オンライン社内勉強会でも構いませんが。

これからの企業教育は社員同士の「共有」と「対話」で作っていく

話をもとに戻しましょう。
冒頭で示した経団連のアンケートで、社員の自己啓発支援では圧倒的に研修が選択されていることが分かりました。その一方で、『社内の好事例の展開』も研修と比較すると少ないですが、実施している企業もあることが分かりました。この『社内の好事例の展開』は、コストや時間を大きくかけずに行うことができますが、割合的にはまだまだ実施していない企業の方が多いのが実情です。まずはこの認識を変えていく必要があります。

また、今までは経営トップや人事担当者が教育の基盤や仕組みを作っていましたが、その時代はもう古いと考えています。リモートワークが当たり前となり、教育にコストや時間をかけられない時代では、いかに社員同士が「共有」と「対話」を繰り返し、自主的に学びあえるかが鍵となります。その最先端を走るのが『社内勉強会』です。あなたの企業も、現場で働く社員が主体となり、共有と対話を自然にしあえる組織を目指してみてはいかがでしょうか。