Column
ロクゼロコラム
3分で読める社内勉強会の話
今こそカイゼンを!社内勉強会を一歩進める「振り返り」
2021.07.26
社内勉強会が定着している企業の担当者の方、「うちは特に問題はない」と感じていませんか?確かに順調に進んでいることは素晴らしいことですが、そこにあぐらをかいて改善や見直しを怠っていませんでしょうか。社内勉強会の真なる目的は“学びの定着化”です。それを実現できていないうちは、手綱を緩めることなく進めていただきたいものです。
さて、そこで今回は社内勉強会の運営面における振り返りに焦点を当て、どのように仕組み化すべきかを整理していきたいと思います。定着で課題を感じている方も、順調に進めていらっしゃる方も、ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
社内勉強会に振り返りは必要!?
ズバリ必要です。運営上で意識したいことは、勉強会の目的、参加対象および人数(募集告知含む)、ファシリテーター、環境などです。特に勉強会の目的は最も根底にある部分です。これがブレていると、すべての面において影響がありますので、少しでもズレが生じているのであれば早めに軌道修正しましょう。また、参加人数が少ない、思っていた参加者ではなかったといったこともあるでしょう。適切に募集告知されていたか(告知の手段や文面が正しかったか)なども合わせて確認してみましょう。
アンケートは有効な手段
ここで有効となるのが、参加者が記載してくれたアンケートです。社内勉強会は多くのコストをかけて実施する研修とは違いますので、アンケートによって会そのものを評価することはなくても構いません。しかしながら、よりよい会を目指して改善を進めるためには、参加者が何を学んだのか、どのように感じたのかを聞くことは必要です。例えば、通常のアンケートのような「5段階で評価」のような指標は必要ありません。「気づいたことを最低一つ以上自由に記載してください」だけで構いません。アンケートというよりは、もう少しラフなイメージです。ここで出た意見はすべてが有用でない可能性もあります(例えば○○を学んでよかったという感想のようなものも含まれるため)が、今後の改善に向けてぜひストックしておくとよいでしょう。
ファシリテーターも振り返りをしてほしい
運営サイドが主導的に改善活動を行うことが多いですが、ファシリテーターも進行役としての振り返りをぜひ行ってください。ファシリテーターが振り返る際のポイントは以下の通りです。
- ①受講者の全体的な雰囲気はどうであったか
- ②議論の活発度や意見の質・量はどうであったか
- ③自身のフィードバックは適切であったか
- ④自身の事前準備に抜かりはなかったか
- ⑤環境面でのトラブルがあったか(運営サイドと連携して対応できたか)
など
特に重要なのが①です。社内勉強会についてよく誤解されることが多いのですが、あくまで主役は参加者であり、彼らが自分達の意見を出し合うことが重要です。そのため、いかに発言しやすい雰囲気を作れるかが大きなポイントとなるのです。ファシリテーターは自己紹介やアイスブレイクを実施するだけでなく、適切なルール(例:相手の意見を否定しない)を定めることでもこういった雰囲気を作り出せるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ただ漠然と日々行っている社内勉強会も、こういった観点で振り返りを実施してみることで、見えることが出てくるはずです。実施しっぱなしにするのではなく、振り返る視点(誰が振り返るのか)、振り返る観点(何を振り返るのか)、振り返る方法(どのように振り返るのか)を明確にするだけで、スムーズに改善行動をとることができます。あなたの企業の社内勉強会もぜひこのような振り返りを実施し、学びの習慣化を定着できるようにしてみてください。