Column

ロクゼロコラム

3分で読める社内勉強会の話

社内勉強会ファシリテーター必携「人を前のめりにさせるマインド&テクニック」

2020.11.18

この記事をシェアする

社内勉強会において、ファシリテーターの役割は非常に重要です。ファシリテーターの振る舞いや参加者との接し方一つで、得られる学びの量や質も変わってくるといっても過言ではありません。では、どのようなスタイルが最も効果的なのでしょうか。

まず、大前提として、社内勉強会は“研修ではない”という点を認識する必要があります。研修であれば、講師が「学びを与える」という在り方が正しいですが、社内勉強会においてはその考え方を改めなくてはなりません。具体的には、社内勉強会におけるファシリテーターは「学びを自分自身で気付かせる」ことが重要となります。

ファシリテーターに深い知識は必要ない

企業によっても異なりますが、研修と比較した場合、社内勉強会の特徴は主に以下のものがあります。

・実施時間が短い

・参加への強制力がない

・テーマが個別的

まず、始業前・お昼休憩・終業後に行う場合も多い社内勉強会は、研修と比較すると実施時間が短めになります。また、参加への強制力が低く、研修のように画一的なテーマ(例:全員でロジカルシンキングを学ぼう)ではない場合も多いです。

そうなると、参加者が気づきを得られる過程も、研修のそれとは変えていく必要があります。例えば、短時間でも高い効果を生む環境を目指す場合、参加者の主体的なアウトプット量を増やすことがポイントになります。研修では講師が行ういわゆる“講義”が多いですが、社内勉強会でファシリテーターが講義を行う割合は極力低くし、参加者が話し合える場を設けることで、それが叶えられます。

ここでポイントになるのは、ファシリテーターのファシリテーション能力です。そのテーマについての深い見識というよりは、どちらかというと主体的に発表させたり、話し合いを上手に促すスキルが求められます。このスキルが高いと、参加者がより前のめりになれる環境を提供することができ、結果的に効果的な学びを自身でも得られるようになります。

他にもあるファシリテーターのテクニック

いくつかファシリテーターとして活用できるテクニックをご紹介したいと思います。

①ルールを明確にする

強制力の少ない社内勉強会では、参加者の主義主張が様々な方向へ飛んでしまうことがあります。そのような事態を避けるためにも、予め最低限のルールを決めておくとよいでしょう。

例)

・相手の意見を頭ごなしに否定しない

・ともに教えあい学びあう意識をもつ

・最低1つの学びを得るようにする

など

こういったルールは、限られた時間の中で行う社内勉強会の雰囲気をグッと引き締めるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

②話しやすい雰囲気を作る

人はその場の雰囲気によっても、話しやすい・話しにくいという気持ちになります。ファシリテーターは、参加者が発言しやすい環境を作ることも意識しましょう。

話しやすい雰囲気とは)

・全員が相手の意見を肯定的・ポジティブに捉えられる

・ファシリテーターよりも参加者が話す割合が多い

・部屋の明るさや気温、椅子の座り心地がよい

など

ソフト面はもちろんですが、ハード面も重要です。例えば、人は物理的に暖かい環境にいると、対人関係でも温かさを感じるという研究もあります。また、光を浴びている時の方が社交的になりやすいという研究もあり、部屋の明るさも重要なポイントです。椅子もクッション性があり適度な柔らかさを持つ方が、相手と話す姿勢が柔らかくなるという話もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。社内勉強会では、研修講師とは異なるファシリテーターの考えや振る舞いが求められることが理解いただけたかと思います。参加者の能動的な姿勢を引き出すためにも、このようなテクニックを活用し、自社にとってより効果のある社内勉強会を作り上げてください。