Column
ロクゼロコラム
ロクゼロ注目!ビジネススキル
メール全盛時代で気をつけたい電話応対のポイント
2021.11.15
新入社員研修の基本カリキュラムに電話応対があります。実は、これから社会人になる世代の家庭には、固定電話がなかったということも少なくありません。また、コロナ禍、テレワークが普及したこともあって、会社の代表番号にかかってくる電話が減りました。令和の新入社員は、何かを代表して電話に出る、という経験がとても少ないのです。会社の電話に出ることは誰でも緊張するもの。今回は「電話応対」について整理します。
新入社員研修の定番メニュー「電話応対」
新入社員を迎えてまず行う研修がビジネスマナーです。ビジネスマナーには身だしなみや敬語、電話応対などのカリキュラムが組まれます。どれも、学生と社会人の違いを知り、ビジネスパーソンとして一歩を踏み出すために求められる必須スキルです。
そうしたビジネスマナーを身につけることは社会人の基本ですが、時代とともにマナーの内容は変わっていきます。
例えば身だしなみ。一昔前にはNGだった服装が今ではOKということはないですか? ビジネスカジュアルが浸透して、男性のノーネクタイに違和感がなくなりました。かつて、女性のマニキュアはご法度でしたが、TPOに合ったネイルであれば禁止していない会社も増えましたね。
これらの身だしなみは企業によってルールが異なります。そのため、会社独自のルールと社会の認識の双方をお伝えするために、研修では「一般的には~」と断りを入れてご説明することも多々あります。
ところが、ちょっとした言い回しの違いはあるものの、基本的に不変なのが電話応対ではないかと思います。
①電話がかかってきた時、②電話をかける時、③伝言を受ける時、④伝言を伝える時、ビジネスマナー研修ではこの4つの流れを学習することと思います。社名や自分の名前の名乗り方、相手の話の聞き方、伝言メモの取り方など、その時々で押さえておきたいポイントや電話応対に独特の言葉遣いなどを練習していきます。
電話は、唐突にかかってきて時間を拘束するコミュニケーションツールです。だからこそ、上記①~④の応対を覚えることで、相手も自分も非効率な仕事とならないように気を配ります。一方で、身だしなみや敬語は、相手に対する敬いの念や謙虚な姿勢を表します。
電話応対は効率、そして身だしなみや敬語は相手を敬う心、一見出発点が異なるように見えますが、どちらも「相手をおもんばかる行動」であることに違いはありません。
電話応対で気をつけたいこと
相手に失礼のない服装で訪問したり、身だしなみを整えて不快感を与えないように気をつけたりすることと同じように、電話応対にも気をつけたいポイントがあります。
スピード感
先ほども述べたように、電話は否応なしに相手の時間を奪います。私たちはこれをしっかりと認識しなければなりません。電話をかける側も受ける側も、お互いが無駄な時間を過ごさないよう効率的な電話応対に気を配ります。
具体的には、電話をかけた目的の明確化、伝えたい内容や用件の事前の整理、5W1Hを活用したメモの取り方、復唱確認など。どれも時間効率に直接的に関わる電話応対のポイントです。リアルコミュニケーションであるために起こる抜け漏れを防ぐ手立てですね。
ところで、ビジネスマナー界隈に「笑声」という言葉があります。笑顔が想像できる声のことで、沈んだ表情からは感じのよい声が出ないことを説明する時に使います。ながら電話など、適当な応対をしていると相手にそれが伝わってしまい、感じの良い電話応対にならないというビジネスマナーの教えです。
笑声は効率と無関係のようですが、明るくハキハキとした声は聞き取りやすいという点で、相手に無駄な時間を与えない気配りともいえます。
必要性
かつて電話はビジネスコミュニケーションの代表選手で、社内連絡はもちろん、お客様との折衝も電話でしたものです。しかし、現在は圧倒的にメールを使用することが増えました。メールは伝えたい内容が文章として残るので情報が確かですし、電話のように、かかってきた時に強制的に対応しなくても大丈夫です。
なかには、電話で話した内容をあらためてメールで送信しなおし、相手に確認をとる人もいるのではないでしょうか。それほど「電話ではなくメール」の文化が浸透しているといってよいでしょう。
つまり、電話をかける時、気をつけたいのは「電話である必要性」です。
込み入った話をメールで伝えようとすると長文になり読みにくいものです。また、話に折衝の要素があるのなら、お互いにやり取りができる電話のほうが効率がよいですね。翻って、メールですむ内容を電話で伝えると迷惑がられてしまうこともあるので注意が必要です。
リアルタイムで双方向のコミュニケーションをとる、その必要がある時に電話が本領を発揮します。メールなのか電話なのか、適切に区別をつけて活用するとよいでしょう。
まとめ
時代は変わり、ビジネスの主役は会社から働く人へと移りつつあります。仕事着が、窮屈なビジネススーツから肩の凝らないビジネスカジュアルに変わったのもそのためでしょう。そんななか変わらないのが電話応対のマナーです。なぜなら、私たちが行ってきた電話応対は、変えようがないほど研ぎ澄まされたスキルだからです。電話がかかってきたら「左手で受話器、右手でペン」。こんな風に習いませんでしたか? これは相手の時間を極力奪わないための最短の行動です。効率よく、相手を不快にさせないための基本的なスキルが確立されてきたのです。SNSやメール全盛の時代ですが、電話はやはりビジネスに欠かせないコミュニケーションツールの一つです。まずは基本を押さえておくと安心ですね。
ロクゼロなら「会社の顔になる電話応対」が今すぐ学べます!↓↓