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ファシリテーション上手になるぞ!「合意形成スキル編」

2022.08.01

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打ち合わせや会議で議論が出尽くされたのなら、次にするべきは「合意形成」です。合意形成では、会議で話し合われた内容、意見、アイデアを整理して結論を導き、採決をします。そして次の会議開催までに参加者がとるべきアクションを提示します。合意形成がなければ、どんな会議も終わりません。

ファシリテーション4つのスキルをおさらい

会議を効果的かつ効率的に行うためのスキルは、大きく分けて次の4つです。

①場のデザインスキル
②対人関係スキル
③構造化スキル
④合意形成スキル

①場のデザインスキルは、会議のための下準備です。参加者を選定したりアジェンダを準備したりします。

②対人関係スキルは、発言を促すスキルです。参加者各々の立場や、場の雰囲気を鑑みながら、有効な意見を引き出します。

③構造化スキルは、意見を整理するスキルです。挙がった意見をロジックにまとめ分かりやすい状態にして、参加者に提示します。

④合意形成スキルは、参加者の承認を得て採決するスキルです。①、②、③すべての試みが④合意形成の質と円滑さに関わってきます。

4つのファシリテーションスキルには、それぞれに更に細かく具体的なスキルが存在します。「会議が多過ぎる」「会議時間が長い」などの困り事があり、そうした状況を改善したいと感じている皆さんは、具体的なファシリテーションスキルを身につけるとよいでしょう。

一方で、会議中、今どのスキルを発揮すべき場面なのかを意識してファシリテートするだけでも、会議の進行は良くなります。それは、4つのスキルが会議の進行にそって必ず必要とされる基本的な概念だからです。

また、それぞれのスキルは、ファシリテーターと参加者、発言した参加者とその他の参加者、発言のない参加者とその他の参加者を結ぶ役目を果たします。全ての参加者を当事者にし、会議を活性させるスキルということですね。

ところで、議事予定を表す“アジェンダ”は、その日の会議で話し合いたいテーマのリストにしか過ぎません。アジェンダがなければ会議は始まりませんが、アジェンダがあるからといって会議が上手く進むわけではありません。アジェンダにファシリテーションの4つのスキルを加味することによって、会議が活きてくるのです。

「合意形成スキル」とは?何が難しい?

さて、ファシリテーション4つのスキル中、会議終盤で必要とされるのが「合意形成スキル」です。ファシリテーションの「合意形成スキル」とは、参加者の発した様々な意見を並べ、最終的にどの意見を採用するか選択・決定し、参加者の合意をとるスキルです。

会議にはアイデア出し会議、報告・連絡会議、意思決定会議など、いくつかの種類があります。一見、合意形成を必要としなさそうな報告・連絡会議でさえ、報告内容を話し合う過程で関係者の合意をとることがあります。そう考えると、あらゆる会議に合意形成スキルが求められそうです。

単純な意思確認なら合意も用意ですが、会議の進行状況や参加者の人間関係、立場などが複雑に交錯すると、合意形成の難易度が上がります。皆さんも各部署の主張が対立し、落としどころが見えなくなった会議を経験したことがあるのではないでしょうか。また、議題・テーマそのものが難しい会議は、1回の会議で話し合える内容が限られるため、結論を出すことを先延ばしにすることがあります。

合意形成はスキルであり、インターネットを検索すれば、この後ご紹介する方法の他にも、たくさんの方法を知ることができます。ただし、ファシリテーションスキルを発揮しようとして難しいのは、ファシリテーションの対象がすべて“人”であるということです。

①場のデザインスキル、②対人関係スキル、③構造化スキルにも同じことが言えますが、会議での発言内容を介して交わされるのは、シンプルな賛成反対だけではなく、立場、忖度、利害など、様々な要素・感情です。

とくに合意形成の場面は、それらが強く影響するため、ファシリテーターとしては大いに気を遣うことでしょう。

具体的な「合意形成」の方法

困難なテーマである程、参加者の合意を得るのは簡単ではありません。そこに、参加者の立場や価値観の違いによって、意見の対立が生じている場合は、さらに合意をとりつけるのに苦労するでしょう。

ファシリテーターは議論の方向性をある程度予想して、合意形成の方法をいくつか持っておくとよいでしょう。

ここで合意形成の方法を4つご紹介します。

①単純多数決

挙がった意見やアイデアのなかで、賛成票の多いものを採決する方法。シンプルで分かりやすい採決の仕方です。ただし、議論が込み入った状況で決議の方法に多数決を選ぶと、対立や不満を残す可能性があります。極々基本的な方法ですが、使い方には注意が必要です。

②ポイント制

参加者が意見やアイデアのそれぞれに3点、2点、1点とポイントをつけていき、最終的に最も高いポイントを得た意見を採決する方法。参加者の意思がまんべんなく反映されます。ただし、得点が分散することによって、平易な意見が採決されやすく、奇抜で特徴的な意見が見送られる可能性があります。

③削除法

ポイント制と同じように参加者がそれぞれの意見やアイデアに得点をつけていき、得点の少ないものから順に削りながら、最終的な1案になるまで何度も同じことを繰り返していく方法です。

④マッピング

比較すべき2つの切り口をX軸とY軸に設定し、各意見やアイデアをマッピングしていく方法です。採決したい意見やアイデアが多い時に向いています。この方法は切り口を何に設定するかが鍵です。切り口には、「コスト」「実現性」「効果」「スピード」「工数」などが考えられますが、何を優先すべきなのか、会議の目的を鑑みて設定します。

合意を得たらすること

参加者の合意を得たら、次の会議が開催されるまでに参加者がするべきことも確認をしておきましょう。部署やチームに戻って採決内容をアナウンスしたり、実際にアクションをとったりといったことが考えられます。その際、アクションの担当者も決めておきます。

万が一、当日の会議が合意形成の段階に至らなかった場合は、会議そのものを持ち越すことになります。次回開催時に結論を出すために、参加者に宿題を課すこともあり得ます。

会議を締めくくる際に、ファシリテーターは必ずこれらに言及しましょう。次のアクションを明確にすることで会議が活かされます。合意事項に対して何のアクションもない会議に意味はありません。

まとめ

合意形成の具体的な方法を4つご紹介しました。しかし、本来、これらの方法は議論のなかで展開されるのが理想です。

多数決だといって挙手をしたり、ポイント制といって得点をつけたりすると、落選した意見の支持者は「多数派に貴重な意見を潰された」と感じて、納得がいかない気持ちで採決を受け入れることになるからです。また、落選意見の支持者は採決の方法にも過敏になります。こうした遺恨は、採決した意見やアイデアを実行する際に、協力を得られないなどの悪い影響を及ぼします。ファシリテーターは、議論が尽くされたか、合意形成の方法に賛同を得ているかについて、十分に気を配る必要があるでしょう。

人の考え方や価値観は千差万別です。全ての参加者が納得する合意形成があるとしたら、それは奇跡かもしれません。だからこそ、今、ファシリテーションの4つのスキルが必要とされ、注目されているのです。

まずは、ファシリテーションに4つのスキルがあることを知り、それを意識して会議に臨んでみてください。そして、具体的なファシリテーションスキルを一つずつ覚えていくと、役立つ場面が必ずあるはずです。ぜひ有用で効率的な会議運営を!

 

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