Column
ロクゼロコラム
3分で読める社内勉強会の話
2021年度今だからこそ学びたい社内勉強会テーマ「Diversity&Inclusion」
2021.06.01
社内勉強会で扱うテーマは、その時世に合わせたものにすることで、実践的な学びを得ることができます。しかしながら、VUCA(※)と呼ばれる変化の時代、そのような知識・スキルそれ自体も日々変化しており、どのようなテーマが相応しいか悩む方も多いはずです。
そのような方向けに、今の時世を代表するキーワードを解説し、社内勉強会で活かせるようにしたいと思います。テーマは「D&I」です。
D&Iとは
D&Iとは、ダイバーシティ&インクルージョン(Diversity&Inclusion )の略称です。
・ダイバーシティ=多様性
・インクルージョン=包括
上記二つの単語の意味を合わせた言葉です。組織内でダイバーシティによる多様性を高める過程で、個々の尊重や違いを重要視するための環境整備を行っていこうという考え方です。
ダイバーシティはよく耳にする方が多いと思いますが、ダイバーシティ&インクルージョンとの違いは何でしょうか。結論から述べると、ダイバーシティが、『人々の多様性を認めよう』という考え方であるのに対し、ダイバーシティ&インクルージョンは、『多様な人が集まり相互に機能することを推進する考え方』を指します。簡単に言うと、人材を適材適所に配置しようよ、ということです。
多様とは何か?包括とは何か?
D&Iを語るうえで、多様性について理解をしておく必要があります。例えば、性別・年齢・国籍・性格・学歴・価値観などがその代表例でしょう。そしてこれらを包括して活かす(適材適所)ことがD&Iとなるわけです。
D&I施策の例)
・女性の活躍推進施策
・外国籍労働者の雇用拡大
・高齢者の活用(定年の延長)
・時短勤務、在宅勤務
・職場での子育て支援
など
D&I重視の背景
推進される理由はいくつかありますが、少子高齢化による労働人口の減少、人々の価値観の変化などが挙げられます。働き手の減少は今後の日本経済に与える影響も大きく、そのために働く側の間口を広くとる必要があるのです。また、変化の激しい時代とは、技術革新のスピードが早い時代といえます。当然ながら、人々の価値観も目まぐるしく変化していくのです。例えば、ワークライフバランスといった考え方は、一時代前にはほとんとありませんでしたが、今では当然のように浸透しています。このような様々な変化を背景に、D&Iの考え方が徐々に重要視される経緯となったのです。
D&Iのメリット
背景でも述べましたが、これからの時代を生き抜くにあたり、「ヒト」の要素はまずます重要になります。即ち、固定観念に縛られた思考や過去の経験に基づいた行動のみでは、激しい競争に打ち勝つことができないのです。多様性を認め、様々な価値観の人が自身に合った職場で働くことで、個々のパフォーマンスが最大化され、組織全体の成長が見込めるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。D&Iはこれからの企業成長を考えるにあたり、とても重要な要素です。しかしながら、一部経営層のみが考えると思い込んでいる人も少なくありません。D&Iを推進するには、職場一人ひとりの理解と協力が不可欠であることをぜひ覚えておいてください。
社内勉強会では、非常に多種多様なテーマを扱うことができ、個々の知見を広げる良いきっかけにもなります。これを機会にぜひ「D&I」について学び、“自社であればどのような取り組みができるか”を議論してみましょう。また、うまくいくヒントとして、この勉強会にはぜひ様々な階層(経営層含む)や部署の方が参加するとよいでしょう。参加者も多様にすることで、全社的な取り組みとして認知され、成長を後押しする動きにつながるでしょう。
※ VUCA
Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雜性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの頭文字をとった言葉で、現在の世界を描写する概念として使用されている。