Column

ロクゼロコラム

3分で読める社内勉強会の話

オンライン社内勉強会で変える『2021年度の新人教育』

2020.08.28

この記事をシェアする

若年層向けの就職支援事業を展開する株式会社ジェイックが、「入社前研修オンライン化アンケート」として以下の結果を発表いたしました。

出所:株式会社ジェイック「入社前研修オンライン化アンケート」より

オンライン前提での業務が多いからでしょうか、上司や周囲との「報連相」について学んでよかったと回答する方が大勢いらっしゃったという結果になりました。確かに緊急事態宣言以降、出社を止められている職場も多いと聞きます。まだ上司や周囲のメンバーと関係構築がなされていない新人の皆さんは、連携面で大きな不安を抱えていたと推察します。ですので、報連相は非常に重要な学習要素であったといえるでしょう。

さて、このようなオンラインを活用する傾向は、新型コロナウイルスの終息が見えない2021年度も継続するでしょうか。今回は次年度も見据えた新入社員と社内勉強会の在り方について考えたいと思います。

2021年度の教育環境もやはりニューノーマルなのか

まだまだ先行きが不透明な世の中ですが、ニューノーマルという言葉が使われる通り、新たな生活様式や働き方でが『普通』として定着すると予想しています。内定者や新人に関わる教育も、もちろんそれに引っ張られる形で進められることでしょう。

ニューノーマルな中で最も顕著な変化は、働く『環境』です。テレワークがより一層推進され、自宅での作業時間が増えることが予想されます。当然ながら、研修もオンライン主体で行われる可能性が高くなるはずです。

オンライン研修におけるメリット・デメリットは色々とあるのですが、同期同士が集まり同じテーマを学ぶことは、横の一体感を醸成させるメリットがあるかと思います。一方で、コスト面はどうでしょうか。集合型にせよ、オンラインにせよ、研修会社に講師派遣を依頼すると、それなりの費用がかかります。コロナ不況とも言われる中で、こういった小さなコストの一つひとつも、何とか最小化したいというのが経営者の本音かと思います。

オンライン社内勉強会で「教える」ではなく「教えあう」

社内勉強会とは、学びたい人達が集まり、お互いに教えあう学びの場を指します。時間は60分程度の短時間でも構いません。一般的な社内研修では、社内講師という方が登壇するケースがありますが、社内勉強会で前に立つ方はあくまでファシリテーターという立ち位置です。そこに講師としての専門的知識やフィードバックスキルは不要です。つまり、誰が教えてもよいのです。内定者や新人教育の場において、こういった社内勉強会をオンラインで活用してはいかがでしょうか。

まず、教えあうという行為は教える側にも教わる側にも大きな効果をもたらします。例えば、本日のテーマはAさん、明日のテーマはBさん、というようにファシリテーターを順番性にすることで、自分が扱うテーマに対する向き合い方が変わります。また、全員が必ずファシリテーターを務める平等性においては、他の方の『教える立場としての気持ち』を理解することができ、全員で協力して教えあおうという心持ちが生まれます。これにより横の一体感をより一層醸成させることも可能なのです。

さらに重要な点を整理します。それは、「教える」という一方的な行為ではなく、教える立場にもなるし、教わる立場にもなるという両方の立場を交互に経験するということです。人は一人では仕事ができませんし、テレワークが推進されれば、相手の様子や雰囲気を直接見ずにコミュニケーションをとる必要が出てきます。つまり、相手の考えや立場も今まで以上に考慮しなければならない状況に陥るということです。そのような中で、ぜひオンライン社内勉強会をうまく運用してほしいと考えています。

まとめ

2021年、ニューノーマルな働き方はより一層浸透していき、教育の在り方も大きく変わることが予想されます。従来の方法ではなく、新たな教育手法も求められることでしょう。オンライン社内勉強会は、外部講師を招く必要もなく、低コストで実現可能です。新人や内定者同士、お互いが学びあう場としても、非常に機能しやすい施策です。「教わる」「教える」といった一方向的な姿勢ではなく、「お互いが教えあう」環境を意識した教育手法で、2021年を迎えてみてはいかがでしょうか。