Column
ロクゼロコラム
3分で読める社内勉強会の話
「うちの社内勉強会は○○分」にちょっと待った!時間について今一度考えましょう
2020.10.30
「社内勉強会を始めたいんだけど、1回あたり何分くらいやればいいですか?」
これから社内勉強会をスタートする企業さんから必ずあがる質問です。目的やねらいにより設定時間は様々ですが、以下のパターンで実施している企業が多いようです。
①30分での実施
②60分での実施
③90分での実施
①30分での実施
主に始業前や終業後に行う際に多い時間です。30分というかなり短い時間ですので、スムーズな進行かつ効果的な内容とするために、何かしらの工夫が必要となります。
例えば、
・参加者が集まりやすい場所や時間にする
・事前の考察や課題を設定する
・発表者とテーマを決めておく
などです。
30分の時間内におさめるために、事前に発表者とそのテーマを決めておき、
◆発表10分
◆質疑・フィードバック15分
◆まとめ5分
のような流れで実施している企業もいます。
後述する「②60分における“参加型”」というのがなかなか難しいので、聴講と質問のパートをハッキリと分ける必要があります。また、内容の濃さによっては消化不良を起こす可能性もあるので、あまり広いテーマを扱うというよりは、ピンポイントで的を絞った方がよいです。
○:商談で活かせる○○を覚えて受注率アップ
×:受注率アップの営業手法
②60分での実施
昼食時間や終業後を活用して社内勉強会を実施する企業に多いパターンです。30分と比較すると、時間拘束の観点からはハードルが上がるため、いくつかの点を考慮する必要があります。
例えば、
・参加者の時間拘束に見合った内容になっているか
・聴講一方ではなく参加型にするなど飽きない工夫が施されているか
・事前に開催の趣旨や概要を伝えているか
などです。
30分よりも長くはありますが、それでも60分という時間はあっという間です。うまく時間内に終え、内容も濃いものとするためには、事前の告知や当日の設計も必要です。特に「参加型」の勉強会であることは必須といえます。一方的な聴講スタイルですと、いわゆる大学の講義のようになってしまい、受け身姿勢での参加になってしまいます。こうなると、自発的な発言も引き出せなくなり、参加の意味合いも薄れて“ただ聞くだけ”となってしまいます。
③90分での実施
60分よりもさらに長い時間となります。これ以上長くなると、参加者の時間拘束も増え、勉強会というより研修のようなイメージになります。しかしながら、より内容濃く行えるのがこの90分パターンであり、以下のような特徴があります。
・講義と演習をバランスよく行える(演習中心でも可)
・時間のかかる演習も実施できる
・ファシリテーターのコントロールスキルが問われる
上記の通り、演習中心の勉強会にすることが可能となります。具体的には、ロールプレイングなど、現場で起こりえるシーンを想定した演習です。例えば、営業ロープレのようなものを行い、それを成果発表という形でテストすることも可能になります。一方で、ファシリテーターにもそれなりのスキルが求められます。講義が多ければその納得性、演習中心であれば、そのコントロールとフィードバックの質が必要です。そのあたりも応慮したうえで、90分という時間を設計しなければなりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。社内勉強会の実施時間は一概に○分だと思っていませんでしたか?企業によっても捻出可能な時間は異なると思いますが、その時間により設計度合いやファシリテーターの振る舞い方が異なることも事実です。ぜひ自社の社内勉強会を“時間”の観点で見つめ直し、最適な設計とファシリテーターのスキルアップを目指してみてはいかがでしょうか。