Column
ロクゼロコラム
3分で読める社内勉強会の話
あなたの会社の社内勉強会。「モクテキ」足りていますか?
2020.10.06
社内勉強会を推進するにあたり、その実施目的を明らかにすることは非常に重要です。なぜなら、取り組みに対するモチベーションの源泉が“目的”であり、行き詰まった際に頼れる心のよりどころにもなるからです。この実施目的を考えずにいると、ふとした瞬間に「あれ、これって何のためにやっているんだっけ?」と、社内勉強会の存在意義そのものを見失うことにもなりかねません。従って、目的はとても大切だといえるのです。
目的の果たす役割
まずは以下をご覧ください。
・Aさん
目的:なし
行動:毎日5Kmのジョギングを行う
・Bさん
目的:スーツのサイズが合わなくったので減量したい
行動:毎日5Kmのジョギングを行う
皆さんはどちらの方がジョギングを継続できると思いますか?はい、Bさんですね。理由は明白で、「スーツのサイズが合わなくなった」「減量したい」という具体的な目的により、自身の行動に動機付けを行えているからです。Aさんの場合は、目的がないので、辞めたいと思えばすぐに辞めてしまえばいいのです。
企業によって千差万別である“目的”
さて、これまでの社内勉強会に関する取材やヒアリングを集計すると、目的にもいくつかの傾向があることがわかりました。以下はその分類です。
-①理念体現のため
-②自己成長のため
-③関係構築のため
-④顧客還元のため
①理念体現のため
これは社長自ら音頭を取って社内勉強会を推進する際に多いパターンです。トップは現場の人間以上に自社の理念やビジョンに触れており、それを体現するための方法を常に模索しているものです。その一策として社内勉強会を開催し、現場に落とし込むことを目的とします。
②自己成長のため
いわゆる個人のスキルアップのために開催されるものです。この目的に沿った場合、例えば技術系の企業であれば、開発言語や要件定義書の書き方など、具体的なスキルを学ぶことができます。
③関係構築のため
職場でのコミュニケーションを円滑に進める狙いがある場合です。何かのスキルアップというよりは、各自の持つナレッジや考えを共有することで、お互いのことを今以上によく知ることを目的とします。
④顧客還元のため
商品化のためのアイデア出しや新サービスを検討したり、直接お客様への還元を目的とするパターンです。業務から離れた場、そして多様なメンバーで行うことにより、通常の会議では出ない視点や意見を引き出すことができます。
もちろん、企業によっては複数の目的を設定する場合もあります。また、当初は②を目的として立ち上げたが、結果として③の目的も叶えられているといったこともあるでしょう。
ニッチな目的でもOK
実施されている社内勉強会の目的の多くは、上記①~④の何かしらに当てはまるかと思います。しかしながら、絶対な正解はありませんので、もう少しニッチな目的でも問題ありません。
例えば、
・研修で学んだことを短時間で確認する場がほしい!
・書籍で得た知識を皆に伝えたい!
・普段の業務ではできないことをとにかくやってみたい!
など
ガチガチの目的よりも、こういったフランクなイメージの方が、意外とメンバーを集いやすいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。社内勉強会を運営していると、いつしか実施そのものが目的となってしまう場合があります。しかし、その実施がそもそも何のために行っているかを今一度考えることで、継続する意義やメンバーを集める意味が見えてくるはずです。もし目的が不明瞭だと感じる方は、ぜひそういった所に立ち返ってみてください。