Column
ロクゼロコラム
ロクゼロVOICE
ロクゼロVOICE Vol.02 東海エンジニア株式会社
2022.07.20
富士通グループとして、公営競技施行団体様の競技場での各種オンラインシステムの保守・運用をメイン事業とする東海エンジニア株式会社。これまで40年以上培ってきたカスタマエンジニアとしてのノウハウを活かすだけでなく、「自律創造型社員の創出」を掲げて人財を育成し、事業領域の拡大につなげている。近年は、コンビニATMなどの入出金機のサービスセンター業務など、新たにサービスビジネスも展開。
社内勉強会で組織に橋を架けたい。ロクゼロプロジェクト進行中!
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渡邉
それは興味深いです。導入されてみていかがですか。
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近藤 様
みんな内容や話し方、どちらも劇的に成長していると思います。気づきも多い様子ですし、言語化力も高まったと思います。それにプレゼン内容を発端にコミュニケーションが拡がっていますね。
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渡邉
近藤さんご自身はいかがですか。プレゼン大会、優勝しましたか?
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近藤 様
いや(笑)。はじめは時間オーバーしました。でも上司がプレゼンスキルをレクチャーしてくれましたし、途中から常務にも参加いただいてアドバイスをもらいました。
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渡邉
常務ですか?もう部署を越えていますね、凄い!会社側からは社員のスキルアップに対する働きかけはありますか。
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近藤 様
人材開発課の主導で研修があります。新入社員研修とオンボーディング、OJTトレーナー研修、ビジネスリテラシー研修など、各階層別に教育体系が組まれています。あと昇格時のアセスメント研修があるかな。その他、自己啓発のためのe-ラーニングが用意されています。
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渡邉
e-ラーニングも導入されているんですね。
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近藤 様
はい。弊社は、自分で考えて自分で歩んでいく「自律創造型社員の創出」を一つの目標としています。e-ラーニングをプラットフォームに、社員が必要なときに必要なテーマを学んでほしいという意図がありますね。
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渡邉
近藤さん、活用されてますか。
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近藤 様
“積極的に”とはいえないです。興味のあるテーマも勉強になったこともありましたが、長続きしなかった。
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渡邉
ほかの社員の方はいかがですか。
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近藤 様
社内勉強会の導入を検討する際に、e-ラーニングについてアンケートをとりました。既視感とか講師のデリバリーとか、残念ながら色々な理由でe-ラーニングから離れている人もいましたね。
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渡邉
そうした現状についてはどのような思いを抱かれましたか。
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近藤 様
学ぶ文化がある組織にe-ラーニングはよいと思います。弊社の場合は、学ぶことは楽しいというマインドをもっと浸透させなくてはと感じました。
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渡邉
今回ご縁があって「社内勉強会ロクゼロ」に出会われて、e-ラーニングとの違いなど、感じられたことはありますか。
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近藤 様
社内勉強会はe-ラーニングや集合研修と違って「自分の意見を言う」「相手の意見を聞く」というアクションが中心となります。これに意味を感じましたし、刺激も受けました。
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渡邉
話しをする、話しを聞くといったことは日常業務の中にもありますが、学びにもこれは必要だと思いますか。
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近藤 様
はい、大事だと思います。社内勉強会は、その学びがなぜ必要なのか、共通の問題意識で取り組むことができます。コミュニケーションあってのことだと思います。
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渡邉
当事者意識をもって取り組めるということですね。社内勉強会で近藤さんはファシリテーターでした?
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近藤 様
はい、ファシリテーターもしました。
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渡邉
いかがでしたか?
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近藤 様
「ロクゼロ」は勉強会の所要時間が60分に設計されていますよね。勉強会をファシリテートする経験がなかったので、時間通りにできるか心配でした。でも、自分はマニュアル通りに進めているだけなのに、周りからポジティブな反応を引き出せました。普段口数の少ない方からも意見が聞けたのでよかったと思います。
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渡邉
ファシリテーターは何回務めましたか?
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近藤 様
5回ですね。
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渡邉
1回目と5回目で何か変化はありましたか。
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近藤 様
ファシリテートの方法が身に付いて、3回目からマニュアルなしで進行できるようになりました。
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渡邉
それは私どもにとっても嬉しいです。「あなたも3回でプロファシリテーター!」とロクゼロコマーシャルを打っても大丈夫そうですか。
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近藤 様
はい、いけると思います(笑)。マニュアル構成が統一されているのが、私にはわかりやすかったです。
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渡邉
社内勉強会という取り組みに対して、参加者からはどのような意見がありましたか。
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近藤 様
常務や人材開発担当の教育技術部に勉強会に参加してもらったことがあります。対話型で進めていくのが新鮮で面白いという意見をもらいました。
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渡邉
では、評価は高かったんですね。嬉しいです。逆にロクゼロの改善点や要望はありませんか。
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近藤 様
そうですね、もう少しレクチャーパートが少なくてもいいかもしれません。社内勉強会ですし、もっと対話で盛り上げたいと思いました。
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渡邉
たしかに“勉強”の側面を疎かにしないという点で、レクチャーパートがそれなりにありますね。たとえば、レクチャーパートを教材として事前にインプットいただき勉強会は対話のみ、という開催方法もあります。本来の利用方法ではないですが、このような御社独自の勉強会の構想はありますか。
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近藤 様
誰を核に社内勉強会を開催したら社内全体に学ぶマインドが根付くのかを考えています。たとえば新入社員を対象にロクゼロのテーマで1年間体系的に勉強してみる、といったプランです。
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渡邉
ロクゼロで実現できそうですか?
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近藤 様
できる気がしています。社内勉強会に期待する効果として「組織に橋を架けること」があります。ロクゼロなら、別の職種の新入社員同士がビジネスパーソンという枠組みで話しができます。私のような社内でも少数派のサービス部門の社員や、東統括、西統括で交流が生まれたら面白いと思うんです。
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渡邉
ロクゼロが横串のツールになれば、プラスαの付加価値提供のマインドが伝播していきそうですね。そのためには、ロクゼロのような、お互いに成長しあっていくツールや仕組みが必要な気がします。ロクゼロを実験的に活用して、御社の人材教育に役立てていただきたいです。最後に、ロクゼロはどのようなお客様に推薦できそうか、近藤さんのご意見を伺えますか。
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近藤 様
色々な業種で使えると思います。それは、職種が違ってもビジネスパーソンという普遍の枠組みで学べるからです。
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渡邉
たしかにそうですね。励みになるご意見ありがとうございます。今後、私どもでご支援、ご協力ができることがあれば、何なりとおっしゃってください。
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近藤 様
ありがとうございます。社内勉強会はプロジェクトチームを組んで進めています。しっかり軌道にのせたいので、相談にのっていただければ嬉しいです。
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渡邉
ぜひ! スタートアップの段階でご一緒に運用ブレストをさせていただくのもよいですね。近藤さん、本日は貴重なお話しを頂戴しありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。
ソリューションサービス部 カスタマエンジニア
1991年愛知県生まれ。「停滞は衰退と同じ」を信条として掲げて、学生時代には大学を編入。就職後も証券会社での営業職、個別指導塾での教室長とキャリアチェンジを経て、東海エンジニアに入社。入出金機の保守・運用というカスタマエンジニアとしての仕事に留まらず、これまでの職種・働き方の経験を活かし、他社での複業や社内勉強会導入のプロジェクトの立ち上げを行う。
ライター / 編集者
渡邉 良文(わたなべ よしふみ)
1976年、神奈川県生まれ。株式会社ヒップスターゲート ファウンダー。 富士通株式会社を経て、人材育成業界へ転身。数社の研修会社にて講師、コンサルタント、営業統括マネージャーを経験。 2007年、日本を代表する大手電機メーカーの新入社員1200人の研修を総合プロデュースし、大規模研修における独自のノウハウを蓄積。 2010年5月、人材教育コンサルティング会社「株式会社ヒップスターゲート」を設立。現在は受講者を主体とした研修に注力をして商品・サービスを開発。 受講者が研修に没頭できる環境を実現する「ビジネスゲーム」を提供したり、「人は誰でも、常に学習している(自ら成長できる)」をモットーに、研修内製化や社内勉強会といった、企業の人材育成の自走・自立のサポートに力を注いでいる。
著書:勝手に人が育っていく! 社員100人までの会社の社長のすごい仕掛け(かんき出版)
渡邉
本日はよろしくお願いいたします。近藤さんは社内勉強会のプロジェクトに着手されていると伺っています。貴重なお話しを伺えそうで楽しみですが、まず社内勉強会のお話しの前に、御社の業務内容と近藤さんのお仕事について教えてください。
近藤 様
東海エンジニアは、主に公営競技施行団体様の競技場で使用されるコンピュータ、端末機の保守・点検・整備とその運営サポートを行っている会社です。私は競技場の端末機とは別のサービス部門にて、ATMなどの入出金機の保守・運用を担当する部署に所属しています。
渡邉
普段私たちが利用しているATM機の保守サービスですね。そうしたお仕事ではどのようなスキルが必要とされるのでしょうか。
近藤 様
技術はもちろんですが、いかに弊社ならではの提供価値を見出すかが大事です。入出金機の稼働には多くの会社が携わっています。自分たちは、あくまで業務の一部分である保守・運用を担う位置付けなので、仕事が右から左に流れていきがちなんです。でも、それではいけないと思っています。
渡邉
プラスαの付加価値を考えるということですね。具体的に伺っていいですか。
近藤 様
そうですね。入出金機のパーツ在庫を現場感覚に合わせることで効率化できるように、メーカーのパーツセンターにご提案する、といったことです。
渡邉
組織が大きくなり、役割が細分化されると現場の声が通りにくくなるものですが、御社にはそうした提案が受け入れられる企業風土がもともとあるのでしょうか。
近藤 様
あると思います。背景として私の上司の存在も大きいです。考えて動くことを奨励している方なんです。
渡邉
近藤さんの上司、つまり所属部署の方針ということですね。近藤さんの部署では、プラスαの付加価値提供を皆さんが体現されていると。
近藤 様
はい、体現していますね。
渡邉
素晴らしいですね。その感覚が全社に拡がっていったら凄いですね。
近藤 様
そう思います。自分のいるサービス部門ではなく、公営競技の部門の話になりますが、実は、公営競技施行団体様は東と西の地域を超えたり、競馬、競輪、ボートレース、オートレースの業界を超えたりの交流があまりないように見えます。一方で弊社は全国に展開していますので、東での成功事例を西へ。その上、業界も超えてお客様にご提案できる環境にあります。全社的にナレッジを共有できれば、面白い仕事ができるんじゃないかと思います。
渡邉
近藤さんのような人が増えていけば実現不可能ではないですよね。付加価値提供を体現するにあたって、工夫をされていることはありますか。
近藤 様
上司の提案で半年に一度、プレゼンテーション大会を開催しています。