Column

ロクゼロコラム

3分で読める社内勉強会の話

準備時間ゼロでもできる!忙しい時にも行える社内勉強会テーマとは

2021.10.18

この記事をシェアする

社内勉強会を推進している企業であがる悩み。その中でも多いのが「扱うテーマがない」というものではないでしょうか。世の中には探せば学びはたくさんあるものの、それを人と共有しようとなると、どうしても形式的に整った形になっていないとダメという固定観念があるものです。そういった固定観念に縛られると、テーマを決める運営担当者やファシリテーターも、準備に時間を要してしまいます。

そこで、本コラムでは、運営担当者やファシリテーターが『極力準備時間ゼロ』で行える社内勉強会のテーマを例としてご紹介します。もちろんしっかりと準備した勉強会を開催することも大事なのですが、たまには準備時間をかけずに実施するのもいいですね。

例その1:ニュースピックアップ大会

やり方は簡単で、各自が1週間以内で気になったニュース(ビジネスや芸能などジャンルを限定するやり方もあり)を持ち寄り、その感想を言い合う会です。目的は、一つ目がニュースに関する話し合いを通じて相手の価値観や考え方を知ること、二つ目が伝える聴くという当たり前のやり取りを通じたコミュニケーションの醸成です。

この会をうまく進めるためには、いくつかルールや仕組みがあるとよいでしょう。

・ピックアップして欲しい内容(ニュースのジャンルやそれに対してどう感じたかなど)を事前にまとめるように指示を出す
・目的を明確にして勉強会冒頭に参加者に伝える
・相手の意見や考えを否定しないことを約束させる

特に重要なのが3つ目です。ニュースというと非常に幅が広いので、例えば政治やスポーツの話になると、考え方や応援する組織の違いなどからヒートアップしてしまう可能性があります。そうならないためにも、こういったルールは必要です。また、そういったリスクを回避するためにも、ジャンルを制限する(ビジネスや自業界に限ったもの)ことも有効ではあります。しかしながら、あまりジャンルの幅を狭めすぎると、視野が狭くなったり面白みに欠けてしまうこともあるので、参加者の雰囲気や目指したいゴールを見据えた塩梅も必要です。

例その2:事例研究会

事例研究会は、各自がこれまでのビジネス経験の中で実際に遭遇した体験、それをもとに何を学んだのかを発表する場です。これは人数が多ければグループ内で発表、人数が少なければ全体発表の形式でもよいでしょう。目的は、他者事例そのものとそこから得た気づきの共有です。

事例研究会においては、どのような事例を持ち寄るかがとても重要となります。そこで、事前の指示は以下のような内容にするとよいでしょう。

・自社(自業界)に関わる自身の事例をピックアップすること
・事例から得た気づきをまとめること
・上記をスライド1-2枚にまとめること(特に全体発表形式の際は必須)

事例の場合は、他者共有しやすいようにスライドにまとめてあげる方がよいですが、枚数が増えてしまうと参加者の負担にもなりますので、多くても2枚程度で指示するのがよいかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。運営やファシリテーターも準備の時間がとれないといった事情がある場合、このようにテーマを工夫することで実施を継続させることができます。どうしても忙しい場合は、このような勉強会を検討するとよいでしょう。「忙しいから」という少しネガティブな事情を前提に考えたテーマでしたが、実は実施することの有用性は非常に高いです。もし、この勉強会で活発な意見交換がなされるようであれば、むしろこういった形が自社の勉強会のスタイルにマッチするのかもしれませんね。